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三里塚反対同盟が相川芝山町長弾劾の声明

 三里塚反対同盟は、相川勝重芝山町長が周辺自治体に対して成田空港の深夜・早朝の発着制限緩和を提案し、危機を深めるNAAと一体化して三里塚闘争つぶしに公然と動き出したことに、激しい怒りの弾劾声明を発した。相川は「第3滑走路の建設」まで要求し、今や農地強奪の最先兵として行動し始めている。断じて許すな。以下、反対同盟の弾劾声明を紹介します。

【弾劾声明】
三里塚芝山連合空港反対同盟

 12月15日、「成田空港圏自治体連絡協議会」が開かれ、相川勝重芝山町長が成田空港の深夜・早朝時間帯の制限緩和を提案し、了承されたことが報道された。地域住民の命と暮らしをあずかる自治体の長が、いっそうの生活破壊を提案するなどは言語道断。かつて聞いたこともないこの暴挙に、反対同盟は心底からの怒りを抑えることができない。

 相川芝山町長や小泉一成成田市長と周辺首長は、日々空港被害にさらされる天神峰・東峰や飛行直下の住民の暮らしをどのように考えているのか。住民は耐え難い騒音と生活破壊のもとにおかれている。23時から6時までの飛行禁止は内陸空港・成田に課された最低限の規制である。
 自治体は、空港によるこの生活破壊から住民の命と暮らしを守ることに力を尽くすべき立場にある。ところが相川町長は、その長であるにもかかわらず飛行時間の延長と深夜10時台の規制見直しを提案した。そればかりか暫定滑走路の再北伸や東側にずらしての第3滑走路建設までもあげつらっている。「新たに農地を収用せよ! 組合道路を強奪せよ!」と叫んでいるのだ。小泉市長は、空港予定地の農家に対して「交差点の中に住むようなもの。早く移転しろ」(11/27毎日新聞)と開き直っている。
成田市と芝山町は、これまでも空港利権にしがみつき、地域住民の生活を顧みることがなかった。だが、この住民不在の政治はいまや一線を越えた。住民の命と暮らしを空港に差し出すこれらの言動は、自治体としての自殺行為であり、地元住民を攻撃する暴挙だといって過言でない。

 前原国交相の「羽田空港ハブ」発言で、「羽田・成田の内際分離」は「一体的運用」へと転換した。成田空港がアジア・ハブから陥落したことが正式に確認された。このゆきづまりは、地元住民の反対の声を力で踏みにじって強行した空港建設の結果である。
 おいつめられた空港会社は「年間飛行30万回」を打ち出し、これまで危険だとして禁止してきた「同時平行離着陸」と、市東孝雄さんの家屋・畑を空港の中に取り込む「第3誘導路」計画をうちだした。暫定滑走路の北延伸と、「東峰の森」を破壊し地区を分断した東側誘導路建設に続くこれらの計画は、無理と無謀を重ねる成田を象徴している。木に竹を接ぐような際限のない拡張工事で、成田空港は別物となった。その行き着く先は24時間空港と軍事空港だ。利益優先による人命軽視と人権侵害は絶対に認められない。自治体がこれらを推進するなどもってのほかだ。空港一辺倒の利権政治が続く限り、空港は永遠に完成しない。このような空港は廃港にすべきである。
 行財政破たんによって、八ッ場を始めとするダム建設や地方空港、道路建設など大型公共事業の利権構造と無計画性が明らかとなった。反対同盟は地元住民の立場から43年間一貫して、国策を掲げた農地収用・地域破壊と闘ってきた。これは人々の権利と命、地域社会を守る普遍的な闘いである。相川町長と小泉市長は、この正義の闘いの対極にある。
反対同盟は自治体連絡協議会の暴挙を、怒りを込めて弾劾する。現闘本部破壊策動を粉砕し、農地法による市東さんの農地取り上げの違法と闘う。反対同盟は正義と勝利を確信し不屈に闘う決意である。

2009年12月18日
 

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