5・28沖縄、「日米共同声明」に新たな闘いを誓う
5月28日、「日米共同声明」への怒りの声が沖縄全島に響き渡った。名護市役所に1200人、県庁前県民広場には1500人(いずれも主催者発表)が結集し、新たな闘いを誓い合った。それまで小雨だった名護も集会開始時には強い雨が降り、傘やカッパで雨をしのぎながらの参加となった(写真)。仕事が終わって駆けつけた労働者、おじぃおばぁから子どもたちまでが市役所の中庭を埋めていく。高教組は名護市内の分会旗を掲げて結集している。学校からそのまま制服姿で参加した女子高校生もいる。開会宣言、稲嶺名護市長の挨拶の後、決意表明が続いた。何よりも14年にわたって基地建設を阻止してきた闘いの勝利性と新たな闘いを決意する集会として闘い取られた。名護の地でこれだけの怒りと戦闘性満ちあふれる集会は久方ぶりのことだ。
沖縄労組交流センターの労働者とうるまユニオンの労働者がともに結集し、うるまユニオンのビラが集会参加者に配られた。みな手を伸ばしてビラを受け取り、すぐに食い入るように読んでいる。「これだけの注目度でビラが受け取られたのは初めてだ」と名護の労働者が語っているように、闘いの方針を求めて名護の労働者階級人民が結集したのだ。
同時刻、県庁広場に結集した労働者に沖縄労組交流センターの仲間が6・13大集会のタブロイド版を配布した。ほとんどの参加者が受け取り、集会そっちのけでタブロイド版を読んでいる参加者もいた。この場で発言に立った沖縄4区選出の民主党国会議員には冒頭から激しいヤジと怒号が飛んだ。「離党してからモノを言え!」「お前も共犯だ!」。この国会議員は卑屈な弁解に終始した。社民党も「福島党首は頑張っている」と言うことしかできない有様だ。街頭でも「ワジワジーしている」「次の選挙で結論がでる」「運動を継続して現政権と対決していく」と言う声が相次いだ。
日米両帝国主義は8月末までに工法を決定し、9月の日米安全保障協議委員会(SCC=2+2)でそれを確認、11月の日米首脳会談というプランで進めようとしている。しかし、7月参院選から9月沖縄統一地方選、そして11月県知事選と、沖縄は「政治決戦」の年でもある。日米両帝国主義の思惑通りに進むわけがない。裏切り者=民主党への怒りが極点に達している。社民党は実はもっと悪質だ。「県外・国外移設」を率先して進めようとしているのが社民党、とりわけ社民党沖縄県連だ。「移設論議」は労働者階級への分断攻撃そのものだ。「県外移設」「国外移設」とも、労働者階級の立場ではない。あくまでも基地撤去であり、日米安保同盟粉砕こそが沖縄と本土、全世界の労働者階級の団結して進む道である。
体制内指導部は「オバマ礼賛」「民主党礼賛」「鳩山礼賛」で労働者階級人民に幻想を煽ってきた。そのすべてが破産したのだ。にもかかわらず連合は参院選での組織内候補(民主党候補だ!)の票集めに奔走している。彼らは沖縄の労働者階級人民の怒りが自分たちに向くことに恐れおののいている。しかし確実に階級闘争は体制内指導部を打倒して新たな激動期に突入しつつある。
ハッキリさせなければならないのは、辺野古新基地建設を阻止してきた14年間の勝利の地平である。それは地元のおじぃおばぁを先頭にして、何よりも沖縄と本土の労働者階級人民の闘いが切り開いた地平だ。この闘いを再び労働者人民の手に取り戻して闘うときが来た。それは労働組合が闘いの先頭に立って闘ってきた戦後沖縄の階級闘争の歴史を、大恐慌情勢下で甦らせていくことである。それは労働運動の原点である「解雇撤回」を闘う国鉄1047名闘争と沖縄の労働運動が結びつくことの中にある。闘う沖縄の労働者人民とともに、6・13までの2週間を全力で闘い大結集を勝ち取ろう!(沖縄・I)
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