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中国・鄭州で実習生が強制実習拒否の抗議行動

 「富士康に行きたくない!」。6月17日の深夜、自殺者の相次ぐ台湾系企業・富士康での実習強制に抗議して、河南省鄭州にある「鄭州交通技師学院」の学生たちが抗議行動を行った。学生たちは門前に結集し、一方でビルの上から水の入った瓶を次々と地上に投げつけて、強い抗議の意志を示した。門前は瓶のガラスの破片と水で一面が覆い尽くされた。 

 この学院は、富士康での実習を学生に義務付けている。しかしこの学院は名前からも分かるように、自動車の修理などを教える専門学校である。一方で富士康は、アップル社のIPhoneなどを作っている電子工場である。「私たちは自動車の修理を学んだのに、どうして電子の会社に実習に行かなければならないのか?」と、ある学生はテレビのインタビューに答えている。しかし実習を拒否すると、直ちに退学処分が待っている。学校側は、「学生たちによき生活習慣を育成し、規律と制度を守り、企業文化を感受させるためだ」と言っているが、今回の抗議行動を指導した学生は「この学校が労働力を売っているのではないかと疑問を持っている」と鋭く指摘している。記者の「(こんな賃金では)生きられないのではないか?」という質問に対して学校側は「生きられないなら、どうして企業に溶け込まないのだ!」と反動的な言辞を吐き、また「学校は富士康から一銭ももらっていない」などとわざわざ答えているが、これは語るに落ちるというものだ。「学校は富士康に、実習生を3時間以上は労働させるなと注意している」などと言っているが、これがウソであることは現実が証明している。富士康では、10時間労働が行われているのだ。
 富士康ではその余りに非人間的な職場のあり方に抗議して、今年に入ってから十数人の労働者が会社で飛び降り自殺をしている。この現実に対して、「実習生」の怒りが爆発したのである。
 今回の事件は、本田やトヨタのストライキと同様、富士康の自殺事件の背後にあるのも「実習生」問題であることを示した。日本を中心とする外資系企業が中国で「実習生」制度を一般化させ、専門学校と結びつき、労働者ではなく「学生」であるという形式をとって労働法を逃れ、低賃金での奴隷労働を強制しているのだ。だが、本田やトヨタの労働者に続いて、「実習生」が学校で立ち上がった。青年労働者である「実習生」の怒りは今中国全土に広範に広がりつつあり、侵略企業と中国スターリン主義体制そのものを激しくゆさぶりつつある。青年労働者の闘いが、今新たな中国での労働運動の時代を開こうとしている。私たち日本の労働者の国際団結の闘い、そして「反帝・反スターリン主義」の思想が今こそ求められている。新たな国鉄大運動、そして8月反戦反核闘争を、中国の青年労働者との連帯をもかけて、全力で闘いぬこう!(G) 

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