広東省東莞市の日系ゼニヤアルミニウム製作所で、1000人を超えるストライキ
2月27日より広東省東莞市長安鎮にある日系ゼニヤアルミニウム製作所の工場で、大リストラと労働強化に抗議して1000人以上の労働者の大ストライキが爆発し、出動した武装警官の弾圧を許さず、それと激突して真っ向から闘いぬいた。
ゼニヤアルミニウム製作所は、アップルのiPhone 5のアルミニウム外装を作成しており、膨大な資本を投下して、この2~3年で東莞市や隣の深せん市に次々と新たに5つの工場を建て、農民工を始め多くの労働者を雇用して生産の拡大を一挙に進めた。しかしiPhone5は予想外の売り上げ不調で、しかも中国経済自身が崩壊過程に本格的に突入する情勢に入り、会社は1億元(14億円)を超える大赤字を出す事態となった。こうして会社は大リストラを決定した。2013年までに2000人以上の労働者の首が切られ、3つの工場が閉鎖されることなり、これら閉鎖され工場から別の工場に移転する労働者には新たな試用期間が課せられた。この試用期間中に労働者はでたらめな理由で首を切られ、離職を迫られ、その解雇に対する補償もされないのである。さらに労働強化の中で、労働者の残業時間は月200時間以上に及んでいるという。こうした大リストラと労働強化の中で、21歳の青年労働者・李亜奇氏が昨年8月に工場の建物から飛び降り自殺する事件が起きている。
しかもさらに会社は売り上げ不調を理由に、基本給を2割カットすると通告してきた。基本給は1290元であり、その8割というと1042元、約1万4600円である。この賃下げに対して労働者は激怒し、中国共産党長安鎮委員会の建物に抗議に行こうとして阻止され、2月27日よりストライキに突入し、日本人経営者との団交に入った。
ストライキ3日目の3月1日に至り、賃金交渉の最中に突然、日本人経営者は労働者に対して暴行をふるい殴りかかってきた。全労働者は激怒し、工場の門を封鎖して抗議をたたきつけた。そこへ数百人の武装警官や警察官、労働局、中国共産党長安鎮委員会などが工場に突入し、労働者に襲い掛かり弾圧を加えてきたのである。
「今日は2013年3月1日。私たちのストライキはすでに3日になる。まったく交渉が進まない中で、今日の午後5時(武装警官が工場に突入してきた)。私たち労働者は第一工場工区内で、武装警官が男性労働者を逮捕し、殴りかかるのを目撃した。また3、4人の武装警官が女性労働者を担ぎ上げて警察車両に連れ去ったのを見た。彼らは周囲を見回し、携帯で録画している者を全部逮捕した。…何という社会なのか!」(当該の一労働者の証言)
労働者たちは、この弾圧と真っ向から対峙して5時間にわたって闘ったという。
この日系ゼニヤアルミニウム製作所の東莞工場で起きていることが示していることは、すさまじい中国経済の崩壊的な危機であり、日帝侵略資本の危機である。その犠牲をすべて労働者に転嫁し、生き延びようとする資本と中国スターリン主義の末期的な凶暴化である。世界大恐慌への突入と欧州危機の爆発という中で、中国経済の危機はここまで深刻化しているのである。そして一方で何よりも、こうした新自由主義的なリストラと労働強化に対して、真っ向から対峙して決起する労働者階級の姿である。ここには連帯を求め、この社会を変えようとする労働者の根底的な怒りがある。
動労千葉の3月決戦、「外注化阻止・非正規雇用撤廃」の闘いを貫き、この中国の労働者階級との団結を勝ち取っていこう!
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