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三里塚現闘本部裁判の控訴審が始まった

s20100724a-1.jpg 7月23日、東京高裁で三里塚現闘本部裁判控訴審の初弁論が開かれた。一審の千葉地裁・仲戸川隆人裁判長の反動判決は、三里塚芝山連合空港反対同盟の地上権(土地の使用権)をあらゆる詭弁を使って否定した。だが判決確定を待たずに建物の撤去を可能とする「仮執行宣言」を粉砕したことで、NAA(成田空港会社)は追いつめられ「仮執行を早く東京高裁が出してくれ」などと泣きついている。絶対に許さない!
 この日反対同盟と支援連の労働者・学生は、早朝から霞が関の裁判所前に詰めかけ、「現闘本部を守り抜こう」と大書した横断幕を掲げ、ビラまき・宣伝活動を行って意気高く法廷に臨んだ。 

s20100724a-2.jpg 書面の確認後、北原鉱治事務局長と萩原進事務局次長がそれぞれの陳述書を読み上げた。北原さんは「重要な証人の調べや建物の実地検証などを行わないまま審理は打ち切られた」と一審判決を批判し、土地を提供した石橋政次副委員長(当時)が1985年に三里塚を出て行くときも、「敷地20坪と井戸は反対同盟のために残す。これが俺の気持ちだ」と語ったことなどを明らかにした。さらに井上繁規裁判長を見すえ、「現地調査を行え」と迫った。萩原さんは、仲戸川判決が「反対運動では無償の土地使用はたかだか使用貸借関係で、地上権の設定ではないのが通常」と根拠もなく決めつけたことを弾劾し、石橋恵美子証人にビデオリンク方式でうその証言をさせて地代の領収証などの証拠価値を否定したことに怒りを露わにし、証拠調べのやり直しを求めた。
 二人に続いて葉山岳夫弁護士を先頭に顧問弁護団が次々と立った。農民の農地を奪っての成田空港の建設がそもそも違法であり、暫定滑走路は航空法や世界の常識に反する違法のかたまりであること、地代の受領を石橋武司氏(政次氏の息子)が「内心では拒否していた」との珍無類の解釈は意味をなさないことなどを、次々と暴き追及した。反対同盟と弁護団の奮闘に呼応し、傍聴の労働者・学生も法廷厳戒態勢を突き破って、拍手し声を上げて闘った。次回は11月5日。
 閉廷後、弁護士会館で記者会見と支援する会の報告会が開かれ、一審判決を覆すための法廷報告と活発な質疑が行われた。最後に萩原さんがまとめの発言に立ち、「千葉地裁の法廷であれだけやりぬいた実績をこの東京高裁でもう一度つくり上げる覚悟で闘い、権力を圧倒する陣形を拡大しよう」と訴え、大きな拍手で確認された。
 7月26日(月)、市東孝雄さんの耕作権裁判(千葉地裁午前10時半開廷、1時間前に集合)の傍聴・支援に結集しよう。現地行動・援農に駆けつけ、反対同盟とともに闘おう。第3誘導路を粉砕しよう!(TN) 

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