市東さんへの営農破壊攻撃許すな! 緊急抗議闘争ぶち抜く
7月31日、三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけで、市東孝雄さんの耕作地への鉄板フェンスでの囲い込み攻撃に対する緊急闘争が闘われた。市東さん宅から南の東峰の開拓組合道路に、反対同盟を先頭に80人を超える労働者・学生・市民が結集した。午後3時、一向に衰えない猛暑の中、それを上回るような熱気と怒りで集会が始まった。司会の鈴木謙太郎さんが「今日の緊急集会を空港会社と対決してかちとろう」と第一声を発し、萩原富夫さんが反対同盟の「闘争宣言」を意気高く読み上げた。「畑に通じる道路を一方的に閉鎖したばかりか、鉄板フェンスで囲い込む暴挙は営農破壊そのものだ。絶対に許すことはできない」と弾劾し、10・10三里塚全国集会への大結集を呼びかける「闘争宣言」に、圧倒的共感の拍手と歓声が起きた
北原鉱治事務局長は自分の戦争体験をも語りながら、法政大学当局による洞口朋子さんへの無期停学の処分を「戦争につながる道」と断じ、「農地に一方的に収容所のような鉄板を張り、やがては市東さんの家と畑を空港の中に囲い込んでしまおうとしている。これが人間のやることか!」と怒りをあらわにした。動労千葉の滝口誠さんは、「団結街道封鎖も農地囲い込みも、空き巣・こそ泥のたぐいのやり口だ。彼らの破綻を表している。この夏、三里塚・国鉄・沖縄・広島を闘い抜こう」と呼びかけた。全学連の坂野陽平委員長代行は「囲い込みを絶対に許さない。ギリシャ、中国のように労働者人民の反乱は不可避だ。全学連は10・10三里塚に全力で立ち上がる」と決意を表した。
団結ガンバローを三唱しデモに出発した。コースは成田市が示した「迂回ルート」だ。市東さん宅前を通り延々と南西方向に進んだ末に、30度に近いピンカーブを右折して北上。この理不尽な鋭角こそ、農地強奪、農村破壊を続けてきた空港建設の破綻と凶暴性を表している。デモ隊はこのカーブ上で市東さんの怒りに思いを馳せ、規制を強める機動隊を徹底的に弾劾した。「進め、止まるな」などと機動隊はわめくが、従う者はだれ一人いない。指揮・統制がかき乱され浮き足立つ機動隊をしり目に、参加者は市東さんの畑までのデモ行進を貫徹した。
畑に立って見える風景は、街道封鎖と鉄板包囲で一変している。市東さんがマイクを握って現状を説明した。「家からこの畑に来るために直線距離で500メートルだったが、今は3倍くらいの道のりです。鉄板の一部は網状になっていて『通気性に配慮した』などとNAAは言うが、許すことはできない。現地はちょっと見ない間にどんどん地形が変わっている。第3誘導路の工事は事実上フェンス内ですでに始まっている。それだけNAAはあせっている。われわれの闘いで廃港まで追い込もう」
萩原進事務局次長がまとめの発言に立った。「市東さんはこれだけの攻撃を受けて、なお闘って勝てる展望があると言い切る。全員がこの意気込みと精神を発揮しよう。全学連は“三里塚は命がけで闘うに値する闘いだ”とつかんだとのことだが、反対同盟はそれをずっとやってきた。この地に立って初めて理解できることが確かにある。全力でこの夏、この1年を全力で闘おう」
2人の発言に、その場の全員が奮い立った。この夏から秋の三里塚決戦を全力で闘おう。援農に、現地行動に駆けつけよう。市東さんの農地を守り、第3誘導路を粉砕しよう。労農連帯を推し進め、10・10三里塚、11月労働者総決起集会へ!(TN
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