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上海トラック運転手のスト続報

 4月21日に本速報版で報じた上海コンテナトラック運転手のストライキ(既報では1000人とされているが、上海地域の6割近くの埠頭コンテナトラック運転手が参加し、その数は3000人とされている)は、その後数日間続き、上海港を出港する貨物運搬船は、通常の貨物運搬量の2~3割しか積めずに出港する事態をつくりだした。またストの波は天津、寧波にも波及した。これに慌てた上海市当局は、運転手たちの要求である、運送費の値上げ、埠頭関連の諸費用の徴収のうち、後者のうちの「コンテナ集積場での燃料サーチャージと夜間操作費の徴収を廃止し、一部手数料を引き下げる」と声明して、闘争の収束を図ろうとしている。しかし闘争はなお不屈に続けられている。(TN) 

 この闘いに関連して、「中国ジャスミン革命」の呼びかけ人と「中国独立労働組合連合会」という団体の共同声明が出されている。以下、その訳文を掲載します。

【中国独立労働組合連合会、中国ジャスミン革命発起者 2011年4月24日連合声明】

 私たちは中国独立労働組合連合会である。私たちは中国ジャスミン革命発起者でもある。
 私たちは上海埠頭コンテナトラックドライバーである。私たちは天津コンテナトラックドライバーである。私たちは寧波埠頭コンテナトラックドライバーである。私たちは貴州黎陽航空発動機会社労働者である。私たちは全国のそれぞれの仕事に着いている街の労働者である。
 目前の全国労働者の大ストライキ情勢に対して、私たちは「4月24日声明」を発表する。
 私たちが上海で組織し計画した大ストライキは、比較的良い成果をおさめ、現在上海や洋山、凌橋などの港は依然として麻痺状態になっている。私たちはさらに多くの上海のコンテナドライバーがこのストライキ行動に参加することを望んでいるし、また上海のすべてのタクシードライバー労働者とそのほかの運輸労働者がストライキに参加し、燃料代の高騰と手数料のデタラメな徴収の現状に抗議することを望んでおり、上海政府の主要な指導部に問題を解決させ、時期が来たら清算するというやり方(ストライキが終わったら処分するというやり方)をやめることを承認させ、私たちのストライキ要求を満足させようと願っている。上海市長の韓正は、すでに根拠のない手数料の徴収を取り消すように指示したが、しかし私たち独立労働組合は闘いを続けており、上海当局が一日たっても今だ文章での告示を張り出さなければ、皆徹底的にストライキを闘うであろう。
 昨日の夜にあわせて、上海市政府はすべての登録された上海の車両部門の責任者を招集して会を開き、責任者は自分のところのドライバーをストライキに参加させないようによく管理するように主要に要求し、さらには、政府は来週月曜日にはストライキ労働者を職場に戻すだろうと発言した。私たち中国独立労働組合連合会は、上海政府の行為にあくまで反対し、私たち労働者・ドライバーは大ストライキを堅持し、私たちの基本的な要求が満足できるものでなければ、決してストライキ行動をやめない。
 私たちは、承認する。中国独立労働組合連合会が、上海のコンテナトラック業務に関係のあるコンテナ会社を組織して、ストライキの波を起こしたことを。私たちはまる一日待ってもストライキ要求が解決しなければ、上海の港をすべてマヒさせるであろう。私たち中国独立労働組合連合会上海独立労働組合代表であるコンテナトラックドライバーは上海の港の各コンテナ会社に、「即日の回答がなければ、一切の責任は彼ら自らにあり、私たちは有力な措置をとってストライキを徹底的にすすめるだろう」と警告した。
 私たち中国独立労働組合連合会上海独立労働組合は要求する。大ストライキに参加していないすべての上海コンテナトラックドライバーたちに、今回の大ストライキに参加するように、と。さもなければ上海政府はあらゆる措置をとり、私たちはみんなをしっかりと守ってやることはできないだろう。全上海のコンテナトラックドライバーが一緒に参加した大ストライキのみが、法は処分することができないのであり、上海政府もストライキが終わったら処分するという行動をとるということをできなくさせるのである。
 私たち中国独立労働組合連合会はさらに、私たちが合法的に上海で活動することを上海政府が認め、中華全国総工会のほかに中国独立労働組合連合会を成立させ、全国の各産業の労働者の自治組織を私たち自身の独立労働組合に所属させて、その力を発揮して、全面的に労働者の基本的利益を保証することを要求する。
 私たちは、認める。寧波、天津、深センのトラックドライバーが、上海労働者の4・20大ストライキに呼応して、中国独立労働組合連合会寧波独立労働組合、天津独立労働組合、深セン独立労働組合を立ち上げて組織したことを。私たちは全国の各大港湾のコンテナトラックドライバーがさらに大きなストライキ行動に参加することを望んでいる。2011年4月15日より、私たち中国独立労働組合連合会は寧波港など非常に多くの貨物堆積場で大ストライキを開始し、非常に多くの貨物の持ち主が顧客に対して取り引きの延期を求めている。私たちは確信している。全国労働者の大ストライキの進行だけが、当局に対して私たちの基本的要求を満足させることができ、輸送費を上げさせ、手数料のデタラメな徴収を解決し、燃料代を下げさせ、逮捕されている労働者を釈放させることなどが可能となる唯一の条件なのである。
 私たちは認める。貴州黎陽航空発動機会社の労働者の内部改革法案への不満が、4月15日以来、ただちにストライキの有力な行動となったのは、中国独立労働組合連合会貴州独立労働組合が立ち上がり、組織し計画したからであるということを。現在の中国共産党政府が中国労働者を代表していないこと、現在の中華全国総工会もまた私たち労働者の利益を代表することはできないということは歴史が証明するところである。私たちは切羽詰って上海で中国独立労働組合連合会を成立させたが、私たちは私たち労働者の権利を守り、私たち労働者の主張を代表する。貴州黎陽会社は現在内部改革を進めており、指導部は公平・公正・公開の原則を強調するが、しかし実際には暗室での操作であり、縁故によって人を採用し、ペテンを行っている。会社の賃金のレベルは、労働者の職能賃金で600~1730元であるが、指導部の職能賃金は6300元以上、労働者の代表との討論を経ることなく、ただ最高指導部がすべて決めて執行している。私たちは貴州黎陽航空発動機会社独立労働組合は、会社に労働者の賃金を上げるように要求し、すべての賃金は労働者代表との会議での討論を経るべきであり、そうでなければ私たちはストライキを徹底的に進めるであろう。
 私たちは、認める。中国独立労働組合連合会仏山独立労働組合が立ち上がり、2011年4月18日より広東省仏山市でタクシー労働者の大ストライキ行動を起こしたことを。私たちはこうして、仏山市南海区仏山タクシー有限会社が公布した不合理な管理規定に対して抗議を表明する。私たちは要求する。一、会社がやろうとしている新制度による処罰の方式に対してドライバーは多くの意見がある。家族のような会社において、厳格な規則制度があるのは当然であるが、しかし罰金で労働者を取り締まるのは一つの手段にすぎず、最終目的ではないはずである。(二度の違反で、交通警察の処理以外に、会社はさらに5000元の罰金をとるが、これは私たちの2ヶ月の収入になるのである)。二、会社の数人の管理者はドライバーの意見を重視せず、ひどい場合にはドライバーはこの意見を言った件が段々と悪化し、昇給に影響することになる。三、会社は事故の利益のためだけで、ドライバーの仕事への圧力が余りに大きな負担となることを省みない。(タクシードライバーは毎月毎日出勤し、毎日12時間働く)。四、会社の不公平な取り決めを廃棄すること。会社は強制的に車両を指定した修理会社(仏山車輌修理工場)に回させ、修理から手入れ、さらにすべての雑多な件、タイヤ、電池、潤滑油、ブレーキ制動液などなどすべて必ず会社の指定した規格とサイズで取り替えなければならない。(以上の一切のかかる費用はすべてドライバーの負担で支払われる。そして仏山修理工場のかかる費用のレベルは、他の修理工場よりも一般的に高い)
 私たちは全国のその他の職種の労働者に目の前のコンテナトラック労働者の大ストライキに参加するように訴える。
 私たち中国独立労働組合連合会と中国ジャスミン革命発起者は協力し、全国的な大ストライキを提起する。私たちは中国共産党当局に宣言する。私たちの要求がもし実現しないなら、全国ストライキは停まらないだろう。

 中国独立労働組合連合会
 中国ジャスミン革命発起者
2011年4月24日 上海にて
 

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