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「被告代理人は東電の手先だ」 小玉さんが怒りの意見陳述

s20110428b.jpg 4月26日、国労秋田闘争団の小玉忠憲さんを原告とする鉄道運輸機構訴訟の控訴審再開第3回口頭弁論が東京高裁第14民事部(設楽隆一裁判長)で開かれ、裁判長の交代に伴う弁論更新手続きと、原告代理人弁護士による弁論が行われた。
 この日は早朝から、闘う国鉄労働者らが東京高裁前を制圧し、裁判への結集と1047名解雇撤回を訴えるビラまき行動を貫徹した。傍聴には国労郡山工場支部の組合員も駆けつけ、被災地の労働者と固く連帯する闘いとして闘いぬかれた。 

 昨年の4・9政治和解を拒否し、国鉄1047名解雇撤回をあくまで貫く小玉さんの闘いは、東日本大震災を機に一挙に深まった大失業情勢と対決する決定な位置にある。法廷を圧した小玉さんと代理人団の闘いは、そのことをあらためて浮き彫りにした。
 小玉さんは、国鉄分割・民営化に際し、「6カ月以上または2回以上の停職処分を受けた者はJR採用候補者名簿に登載しない」という不採用基準によって、JR採用を拒まれた。この基準は、「国鉄分割・民営化に反対した国労組合員は採用するな」と叫ぶ旧動労カクマル松崎一派の反動的突き上げを受けて、国鉄が急きょ設定したものだ。それにより小玉さんは、当初はJR採用候補者名簿に登載されていたにもかかわらず、名簿から削除され、JR不採用とされたのだ。
 更新意見の陳述に立った小玉さんは、不採用基準を「正当なもの」と言い張る被告・鉄運機構を徹底的に弾劾し、「これを国家的不当労働行為と言わずに何が不当労働行為になるのか」と声を強めた。また、不採用の理由とされた停職処分自体が不当であり無効であることを強調した。
 小玉さんはさらに、原発をめぐる数多くの訴訟で、「原発に危険性はない」という反動判決を繰り返してきた裁判所を怒りを込めて弾劾した。そして、鉄運機構の代理人である西、向井、富田の各弁護士が、福島第二原発の運転差し止めを求める訴訟などで東京電力の代理人となっていた事実を指摘し、「原発を推進した責任者を一人残らず監獄にぶち込まなければならない」と断言した。西、向井、富田弁護士は、JR東日本の代理人でもあり、国鉄分割・民営化以来のJRの数限りない不当労働行為をことごとく居直り、JRに不当労働行為を指南してきた張本人だ。JRと東電という2大極悪企業の手先を努める被告代理人に舌鋒鋭く詰め寄る小玉さんの陳述に、被告代理人は日頃の尊大な態度も失って、顔を引きつらせた。
 続いて原告の代理人が更新意見を陳述し、東日本大震災と福島原発事故は新自由主義による犯罪だと断定、原発推進に加担してきた裁判所を徹底的に弾劾した。そして、この新自由主義の攻撃が、国鉄分割・民営化を原点とすることを徹底的に突き出した。さらに原告代理人は、小玉さんの停職処分の無効と国鉄改革法の違憲・違法性、小玉さんを排除した不採用基準の違法・不当性を全面的に明らかにする弁論を展開した。
 これに対して鉄運機構は、「停職処分を受けた者はJRにふさわしくないから名簿不登載とされて当然」という従来の主張を繰り返した。法廷は怒りの声に包まれた。
 和解を拒否した国労闘争団の裁判は、動労千葉争議団の訴訟と並び、とことん階級性を貫いて闘われている。国鉄闘争全国運動の6・5集会に結集し、震災情勢下の大失業攻撃と立ち向かおう。(K) 

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