「全員を奪還し、6月闘争へ進撃を!」5・29三里塚で緊急現地闘争
5月29日午後、三里塚現地で5・20現闘本部裁判反動判決と50人不当逮捕に反撃する緊急現地闘争が闘われた。場所は市東孝雄さん宅南側の、空港に深く食い込んだ開拓組合道路。すぐ脇を誘導路が通り、着陸したばかりのジェット機が空港境界線のフェンスすれすれを移動していく。朝から雨だったが、5・20暴挙への怒りに燃えて全国から185人が結集した。
20日の裁判闘争で不当逮捕され22日に奪還された三里塚反対同盟が、怒りをたぎらせて闘いの先頭に立った。まず司会の鈴木謙太郎さんが5・20弾圧を徹底弾劾し、「なお38人がとらわれている。1日も早く奪還しよう」と呼びかけた。
初めに、自らが不当逮捕された北原鉱治事務局長が意気軒高と発言に立った。「45年間の三里塚闘争の農民の声を聞けと裁判所に抗議したことに対して、老若男女を問わず全員を逮捕した。これほどの理不尽はない。権力の追い詰められた姿を示している。われわれは生きるために闘わなければならない。雨は冷たくても、心は燃えている。獄中の仲間を思いつつ闘おう」
続いて動労千葉の繁沢敬一副委員長が発言し、「三里塚は被災地と連帯し農民・漁民とともに闘い、日本を変える闘いの先頭に立っている。だから弾圧が集中している。関西生コン支部への大弾圧と同じだ。動労千葉は反対同盟と固く連帯して闘っていく。外注化と新人事賃金制度に反対し、銚子運転区廃止の動きと断固対決して闘う。6・5国鉄闘争大集会に大結集してください」と呼びかけた。反対同盟と動労千葉のきずなの堅固さを示す、熱い発言だった。
倉岡雅美全学連副委員長(法大)は、 「不当判決と50人逮捕を絶対に許さない。三里塚45年の存在と闘いがいま、あらゆる怒りと結びついて爆発しようとしている。12人を奪還して、この集会をかちとっていること自体が敵の攻撃を打ち破っている。敵の弾圧は敵の攻撃の破綻点だ。織田全学連委員長、斎藤法大文連委員長が逮捕されたが、全学連は三里塚現地行動隊をつくり、1年生が断固決起している。どうやって原発を止め、新しい社会をつくっていくか――それを三里塚反対同盟と動労千葉の闘いは示している。現闘本部と市東さんの農地を断固守り抜こう。38人をただちに奪還し、6・5国鉄集会へ全力で闘おう」とアピールした。
共闘団体、現地支援の発言の後、ただちにデモに出発した。弾圧をはね返し不屈に闘う北原さん、萩原進さん、市東孝雄さんら三里塚反対同盟が先頭に立つ。団結街道を封鎖し遠回りさせて市東さんの営農を妨害する権力・市当局・NAAの暴挙に怒りをかき立てられながら、デモ隊は現闘本部近くの市東さんの畑まで、約30分間デモした。仮執行による天神峰現闘本部破壊を絶対に許さず、断固守り抜く決意を権力とNAAにたたきつけた。
デモ後、萩原進事務局次長がまとめを提起し、「反動判決が出されて、われわれはそのまま帰ってくることはとてもできなかった。やはり、あの抗議闘争を闘うことで、攻撃を打ち返した。原発をつくったやつも、空港をつくったやつも同じだ。絶対に許せない。5・20反動判決を絶対に許さず闘っていこう。明日から2日間の勾留理由開示公判と6月の闘いへ進撃しよう」と呼びかけた。全体がひとつになり、三里塚闘争の勝利へ新たな決意が打ち固められた。(N)
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