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エジプトで軍評議会と対決し、若者らが数万人のデモ

s20110601a-1.jpg 5月27日、エジプトの首都カイロで「第二の革命」の実現を訴え、軍最高評議会と対決する青年労働者ら数万人のデモが行われた。この日、タハリール広場に結集した数万人の青年労働者たちは、「タンタウィ(軍最高評議会議長)は辞任せよ!」「ムバラクを死刑に!」と叫び、労働者階級による新たな革命への決起を呼びかけた。
 2月革命の成果をかすめとった軍最高評議会は、革命を擁護するかのような態度をとりながら、実際には、1月25日にタハリール広場に集まった労働者人民に対する銃撃を指示したムバラク元大統領を4月中旬まで拘束しなかった。 

s20110601a-2.jpg 民主的改革の約束も実行されず、旧政権の数人の要人や知事を逮捕したり辞任させただけであった。労働者階級のために、失業、低賃金、物価高、過酷な労働条件を改善する措置は一切とられなかった。
 これに対し労働者階級人民は、2月革命以降、あらゆる産業でストライキや生産管理闘争に突入し、国営企業や官公庁の悪徳幹部追放、民間企業での反動的経営者や官製労組の幹部追放の闘いを展開するとともに、賃上げや労働条件の改善を実力で勝ち取ってきた。
 また1月30日に創立宣言を出した独立労組連盟は、5月中旬までに組合員数を25万人にまで増やし、官製労組指導部を打倒して資本と徹底的に対決する闘いを組織してきた。
 軍部はこのような闘いの発展に恐怖し、3月23日に、「国の経済と公共生活に影響をおよぼすストライキやデモを禁止する法律」を発布し、労働者階級の闘いを暴力的に弾圧する姿勢を示した。だが、労働者たちはこの法律を実力で跳ね返してストライキやデモに決起している。軍と労働者階級の力関係はしだいに労働者側に有利に傾いている。
 こうした情勢下で行われた5月27日の青年労働者のタハリール広場での集会とデモは、軍最高評議会を「ムバラクなきムバラク体制の継承者」と規定し、第二革命への宣言を発する画歴史的闘いの出発点となった。また、軍との対立は避けるべきだとしてこの日のデモに反対したイスラム政治勢力の「ムスリム同胞団」の制動を粉砕してこの闘いが勝ち取られたことも、エジプト革命の新たな質を示している。この日の闘いをもってエジプト革命は明らかに第二段階に入ったのだ。(TZ) 

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