韓進重工業解雇撤回求め「希望のバス」1万人が釜山駅に結集
7月9日午後1時、韓進重工業で高空籠城闘争を闘うキムジンスクさんらとの連帯を求め、ソウルから61台の「希望のバス」が釜山を目指して出発した。同時刻、安養(アンヤン)、水原(スウォン)、平沢(ピョンテク)、蔚山(ウルサン)、全州(チョンジュ)など、ソウルを含む全国43地域から1万人を超える人びとが195台を超えるバス、ワゴン車などで釜山へと出発した。9日正午には、蔚山から暴風雨の中を現代自動車非正規職支会の自転車部隊が80キロ先の釜山へと走り始めていた。済州島からは「希望の飛行機」だ。
これより前の7月1日、平沢から双龍(サンヨン)自動車労働者、市民たちが「塩の花を探して千里の道」と銘打ち450キロの道のりを歩いて釜山へと向かっていた。
6月の第1次に次ぐ第2次「希望のバス」が目指す先には、高さ35メートルでそびえ立つ巨大な85号クレーンを占拠して整理解雇撤回を闘っている民主労総釜山本部のキムジンスク指導委員がいる。さらにキムジンスク同志とともにクレーンを死守して闘う金属労組韓進重工業支会の労働者たちがいる。9日、キムジンスク同志の高空籠城は185日目だった。
この1万人規模の「希望のバス」に対し、韓進重工業は85号クレーンのある韓進重工業影島(ヨンド)造船所とすべての工場に鉄条網を張り巡らし、4000人の用役ガードマンを配置、警察も93中隊7000人という厳戒態勢を敷いていた。
午後7時には各地から続々と釜山駅前広場に「希望のバス」が到着する中、「リンゴがリンゴ弾(催涙弾)になる前に、バナナがこん棒になる前に」と題された釜山コンサートが始まった。詩人のシムポソンさんが詩を朗読し、「この現場に多くの人々が一緒にいることが何より詩的なことであり、私たち一人ひとりが詩人ではないだろうか」と語った。午後9時すぎにコンサートは終了し、「希望のバス」参加者たちは「警察が私たちを阻止しようとありったけの力を振り絞ろうと、私たちはキムジンスクに会いに行く! 韓進重工業解雇労働者に会いに行く! いや、この地のすべての解雇者に会いに行こう!」と、影島造船所に向かってデモ行進を始めた。「整理解雇反対!」「非正規職を撤廃しよう!」――豪雨を打ち返す1万人のシュプレヒコールが力強く響いた。(M)
▼写真は上から、①9日夜、釜山駅前広場で開かれたコンサート②暴雨の中、蔚山から80㌔を自転車で走り抜いて釜山駅に到着した現代自動車非正規職支会の解雇者たち③▼「整理解雇撤回の希望になろう」と450キロを歩いた双龍自動車解雇者と市民たち④コンサートを終え、造船所へのデモ行進を行う「希望のバス」参加者たち
この記事へのコメントはありません。