空港の借金を労働者に押しつけるな! 関西新空港反対集会・デモ打ちぬく
7月3日、泉佐野市末広公園で、「関空の軍事空港化反対/市職員給与2割カット反対/全原発を廃止しろ/関空反対全国集会」が、関西新空港絶対反対泉州住民の会と関西労組交流センターの主催で開かれた。地元の住民・労働者50人をはじめ170人が結集した。
今回の関空闘争は、自治体決戦と一体の闘いとなった。新市長・千代松による泉佐野市の職員給与2割カットという、とてつもない攻撃が吹き荒れる中で、これへの怒りがあふれた。国と大阪府が誘導し、企業と銀行がもうけて逃げた空港借金を、労働者と住民にすべて押し付けるなど、どうして許せようか! 必ず闘って勝利する決意を込めて集会は開かれた。
主催者あいさつに立った富田益行関西労組交流センター代表は、「国家・資本家と労働者住民は非和解だ。団結して闘わなければ生きられない時代だ」「千代松市長を追放しよう。労働者が非和解で闘うことを抑え込む市職労幹部(日本共産党)にとって代わって、“闘う労働組合”をつくろう。賃金カット、民営化、人員削減攻撃と対決し、安全闘争で闘おう」と訴えた。
連帯あいさつを、動労千葉の大竹哲治副委員長、全日建連帯労組関西生コン支部の武谷新吾執行委員、全国労組交流センターの入江史郎代表、8・6ヒロシマ大行動実行委員会、部落解放同盟全国連合会西郡支部の岡邨(おかむら)洋支部長、婦人民主クラブ全国協議会が行った。大竹さんは、国鉄決戦の重大局面を明らかにし、「動労千葉は外注化絶対阻止、組織拡大で闘う」と述べた。武谷さんは、昨年139日間の産業ゼネストで賃上げをかちとった報告を行い、5・11不当弾圧(組合員13人の逮捕・起訴)をはね返して闘って勝利していると述べた。入江さんは「三里塚・関空・反原発は戦争反対の闘いとしてひとつだ」と述べ、岡邨さんは前日の西郡支部青年集会の成功を報告し、西郡廃村化攻撃を阻止するため支部1千人建設をかちとる決意を明らかにした。
泉州住民の会代表の国賀祥司・泉佐野市議が基調報告を行った。「関空闘争を反原発闘争と一体で闘う」と宣言し、次に自治体決戦について「関空闘争そのものになった。これは関空政策の破綻であるとともに、日本資本主義の破綻そのものだ」「市職員はみんな怒っている。千代松は破産する職員が出ても『堪え忍んでがんばってもらいたい』と、議会で答弁した。これは職員に向かって『資本家のために死ね』ということだ」と怒りを込めて弾劾した。そして、「市職労、自治労の屈服をのりこえて闘おう。市職員と連帯して闘おう」と呼びかけた。会場から大きな拍手が送られた。
次に決意表明を、泉州住民の会、関西労組交流センター自治体部会、関西合同労組泉州支部、全学連が行った。泉州住民の会の小林順子さんは、怒りで体を震わせながら賃下げ攻撃を弾劾し、井上敏幸さんは「原発も関空もいらない」ときっぱりと述べた。大阪市職で闘う青年は泉佐野市職員に向かって決起を呼びかけた。「2割カットで月収が13万円になる青年がいると聞いている。非正規職労働者と同じだ。どうやって生活しろというのか。これは全国の労働者にかけられた道州制攻撃だ」と弾劾し、泉佐野市の労働者とともに闘う決意表明した。関合労泉州支部は、日本共産党・市職幹部の裏切りを弾劾し、民間も市職労働者とともに闘うと決意表明した。
閉会あいさつを泉州住民の会の中山綾子さんが行った。「『公共の利益のために必要』と言って関空を造ろうとしたことに納得がいかず30年間闘ってきた。この闘いはまったく正しかった。原発も関空も間違った国策です。関空廃港、原発廃止まで闘おう」と集会をしめくくった。
いよいよデモに出発した。太鼓のリズムにのって「空港反対、原発なくせ、千代松打倒」と、勢いよいデモコールが市内を席巻した。沿道から多くの住民が注目し、声援を送ってくれた。デモの終点マーブルビーチから、関空に向かって「関空廃港!」とシュプレヒコールを上げた。(K)
この記事へのコメントはありません。