「原発なくせ」と東京で6万人が集会とデモ
原発と核に対する抑えに抑えられてきた労働者人民の根底的な怒りが、歴史を動かす巨大な力となって噴出した。9月19日、東京・明治公園で開催された「さようなら原発1000万人アクション」に、全国からかけつけた6万人におよぶ人びとが立錐の余地なく会場を埋め、最寄り駅も駅からの道路も人であふれる事態となった。集会後の3コースに分かれたデモでは、幾隊もの長蛇の列から繰り出されるコールが響き合い、数時間にわたって渋谷・新宿の繁華街を覆い尽くした。
実行委員会の主催による集会では、作家の大江健三郎さんら5人の呼びかけ人が反戦、反核、反原発へのほとばしるような思いと決意を語った。ドイツの国際環境団体の発言につづく俳優の山本太郎さんと、福島から大型バスを連ねてかけつけた「ハイロアクション福島原発」の武藤類子さんが原発廃止へ命をかけた訴えを行い、全体がフクシマの怒りと一体となってデモに繰り出した。渋谷コースの先頭は白地に赤の「怒」の文字が浮かび上がるのぼり二十数本を林立させた福島行動隊の隊列だ。政府と財界、東電、御用学者への怒りがかきたてられる。福島隊列をはじめ戦闘性と躍動感あふれる隊列のあちこちに、全原発の即時停止・廃炉へ闘う「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」(な全=NAZEN)ののぼりが高々と掲げられた。解散地の代々木公園に向かう公園通りでは、デモを終えた参加者が解散地手前の交差点に陣取って後続のデモ隊を手拍子で迎え、感動的な合流を果たした。
本集会に先立って行われた「な全」の独自集会では、福島労組交流センターの仲間が10月10日に、いよいよ福島「な全」を結成すると報告。動労千葉の長田敏之書記長はストライキをもって10・1京葉車両センターの構内業務外注化を阻止する決意を語った。「な全」の織田陽介事務局長は、労働者の分断に手を貸し原発を推進する電力総連を厳しく批判し、「闘う労働組合を復権させよう。10月を福島連帯行動月間とし職場・キャンパス・地域での取り組みを」と訴えた。原発の再稼働と輸出に延命をかける野田政権は6万人の決起に大打撃を受けている。秋の反原発闘争の次の方針は11・6労働者集会(日比谷野音)だ。1万人の結集をかちとり野田政権の息の根を止めよう。被災地の闘いと固く連帯して猛然と立ち上がろう。(TK)
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