被曝・帰還の強制反対 福島で第1次署名提出行動
昨年10月20日の「怒りのふくしま大行動」を引き継いで開始された「被曝と帰還の強制反対署名」は、1月6日に3千筆を超えた。1月12日、第1次集約分として3千筆を福島県知事に提出し、申し入れ行動を行った。県側から出席した避難地域復興課、県民健康調査課、生活拠点課に対して、総勢23人で福島の根底的な怒りを直接たたきつける場となった。
要求を13項目にまとめた申し入れ書を、ふくしま共同診療所の布施幸彦院長が読み上げた。甲状腺検査の縮小と自主検査への切り替えが狙われていることを、検査結果と切り離した「第三者機関設置」という露骨な被曝の隠蔽(いんぺい)の動きとともに弾劾。学校再開など子どもを人質にした帰還政策の中止を訴えた。
福島診療所建設委員会代表の佐藤幸子さんも、「チェルノブイリの経験から健康被害が出るのは4〜5年後だと言っておきながら5年たったら検査を縮小するなどありえない」と追及した。
昨年12月に甲状腺がんの摘出手術を終えて間もない福島市の大越良二さんは、「県幹部職員のみなさんは甲状腺がんになった人にお会いしたことありますか。どの学校に何人いるのか把握されていますか。再発している人は何人か掌握されてますか」と問いかけた。「掌握していない」との回答に対し、「事実を調べないでどういう政治ができますか。予後が良いなんてとんでもない。再発は未分化がんになる可能性が高い。子どもたちはずっと転移を心配しながら何十年と生きていかなければならないのです」と怒りで県を圧倒、参加者をはじめ会場全体の感動をさそった。
浪江町にある希望の牧場の吉沢正巳さんは、「県や県知事の責任を明確にすべきだ。福島第一原発の廃炉は40年たっても無理。原発を完全に日本から終わりにする」と宣言。
記者会見も1時間にわたって行われ、地元2紙に翌日掲載された。第2回署名提出は2月16日の予定。署名を職場や地域で集めよう。3・11反原発福島行動17(郡山市野外音楽堂)を成功させよう。(福島・渡辺馨)
〔写真〕「被曝と帰還の強制反対署名」3000筆を提出し、甲状腺検査の縮小や帰還政策を進める福島県を厳しく追及した(1月12日 福島市)
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