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中国・安徽省巣湖でタクシードライバーがストライキ

s20111014c.jpg 10月12日、中国でまたもタクシードライバーの大規模ストライキが勃発した。この日早朝8時より、安徽省安徽省巣湖市で数百台のタクシーがストライキに突入、市の交差点などをタクシーで封鎖し、市の運輸行政に抗議した。
 ストライキの直接の原因は、巣湖市の行政区分が8月から変わり、市の一部が合肥市に合併されたことに伴い、タクシードライバーへの管理・取り締まりが強化され、その初乗り運賃が合肥市の初乗り運賃に合わせて一方的に当局によって値上げされたことへの抗議だといわれている。だがその背後にあるのはタクシードライバーをめぐる過酷な労働の実態であり、「請負」という形(一種の偽装請負)で徹底的に搾取・収奪される現実である。 

 しかも重要なことは、こうしたタクシードライバーをはじめとする中国の労働者の決起が、今本格的に開始された中国のバブル経済の崩壊と一体で爆発していることだ。
 上海の不動産市場は今、大きく値下がりしているが、それが成約につながらず、2011年9月の販売件数は過去3年間で最低を記録した。この傾向は全国的になっており、不動産バブルは明らかに崩壊過程に入りつつある。それだけではない。金融危機からの連鎖的な企業倒産が始まっている。上海の近くにある温州(7月に高速鉄道事故が起きた都市)では、今年1月から9月までの間に大企業も含めて200以上の企業が倒産し、すでに未払い賃金が総額7593万元(約9億2000万円)になっているといわれ、さらに年内に市内の4割の企業が倒産するといわれている。バブルで膨らんだ金融システムが崩壊過程に入り、連鎖的な企業倒産が上海経済圏で始まっているのである。そしてこの危機は上海だけでなく、すでに各都市に出てきているといわれている。中国当局は温州に対して緊急の規制緩和措置をとったが、これは本質的な解決にならず、矛盾と危機をさらに深めるだけである。
 こうした中国のバブル経済の崩壊が労働者の生活を直撃し、タクシー労働者など最底辺の労働者を先頭に、激しい闘いが爆発しているのである。中国では今、一日平均493件の暴動や抗議行動、労働者のストライキなどの「群体性事件」が起きているとされ、昨年は18万件で、年々日々増加の一途をたどっている。
 中国バブルの崩壊は、世界恐慌の本格的爆発に直結している。そしてそれは同時に、1920年代以来の中国の革命的な労働運動の爆発を不可避とするものだ。中国の労働者との連帯をかけて、外注化と偽装請負を阻止する闘いを闘い抜き、11月労働者集会の歴史的な高揚をかちとろう!(G) 

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