民主労総全国労働者大会に4万人、動労千葉訪韓団も合流しともに闘う
11月13日、21歳の青年労働者、チョンテイル(全泰壹)が「労働者は機械じゃない! 勤労基準法を守れ!」と叫んで炎に身を焼いた1970年のこの日から41年、韓国・ソウル市庁広場で開かれた民主労総の「チョンテイル精神継承2011全国労働者大会」には4万人を超える“この時代のチョンテイル”が集まった。メーンステージに掲げられたスローガンは「1%に抵抗する99%、われわれが代案だ!」「韓米FTA阻止!」。大会を前にした10日、「キムジンスクさんが勝利して85号クレーンから自分の足で降りた!」の韓進重工業争議勝利の知らせが全労働者を奮い立たせていた。この勝利に続き、才能教育支部、全北高速支会、双竜自動車支部などの長期闘争事業場でも「闘って希望をつくろう!」の声が広がった。
田中康宏委員長を先頭とする動労千葉訪韓団は、前日の12日に大会前夜祭が開かれる韓国国会前のヨイド公園に到着、民主労総ソウル地域本部とともに前夜祭と大会に参加し、闘いをともにした。
民主労総のキムヨンフン委員長は大会あいさつで、韓進重工業の闘いを「資本のあくらつな弾圧と懐柔にもかかわらず、解雇者と非解雇者が一つになって民主労組を死守した」と讃えるとともに、民主労総が組織の総力を挙げてFTA批准阻止闘争に立つことを明らかにした。
2011年チョンテイル記念賞は、85号クレーンで高空籠城したキムジンスクさんら4人の韓進重工業組合員と、1400日以上闘っている学習誌労組才能教育支部が共同で受賞した。韓進重工業のシンドンスン組合員は、「闘争を続けている間、希望バスと連帯してくれる仲間がいつもありがたかった」と感謝の言葉を述べ、争議1424日目となった才能教育支部のユミョンジャ支部長は「1500日、1600日を迎えるかもしれないが、必ず民主労組を死守し、烈士の前で恥ずかしくないように勝利で闘争を終える」と強調した。
動労千葉訪韓団は大会に先立ち、13日昼、京畿道南楊州市磨石(マソク)のモラン公園のマソク烈士墓地を訪問した。今年9月に亡くなったチョンテイル烈士の母、イソソンさんもこの墓地に眠るチョンテイル烈士の墓の隣に葬られており、その追慕式に参加した。また12日には、ソウル本部の案内で国会近くの産業銀行前でテント座り込み闘争中の公務員労組を激励訪問し、闘う公務員労働者と固い握手を交わした。イミョンバク政権の公共部門先進化政策と称する民営化攻撃に対し、全国公務員労組と公共運輸労組・連盟は「労組弾圧粉砕! 強制整理解雇粉砕! 非正規職解雇者の原職復職!」を掲げて総力闘争を繰り広げている。これと国際連帯で闘うことは労働者階級の急務だ。
大会後、ソウル市庁広場で動労千葉訪韓団とソウル本部の総括集会が開かれた。動労千葉の田中委員長がソウル本部にお礼を述べ、提起した。
「僕らは3月の大震災以降、『ここで労働運動の火を消してはいけない』という思いで脇目も振らずに頑張ってきました。今、歴史をつくる勢力と反動が激しく衝突しています。支配階級の側が崩れ始めて、全世界の労働者が前に進もうとしている。僕らもその戦列の一員になろうじゃないか。こういう時に戻らなければならないのは原点です。労働者が団結した力にすべてをかけて、日本の腐りきった労働運動を変える。労働運動は労働者が自らの誇りを自分の力で取り戻す闘いです。その闘いを最も困難な職場から始めよう。非正規化を根本から止める闘いをやろう。韓国の仲間たちに胸を張って連帯できる闘いを日本の地でつくり出そう」
ソウル本部のイジェウン本部長は「チョンテイル精神をともに共有して闘いましょう」とアピール。最後に田中委員長の音頭で「団結がんばろー! トゥジェン!」。日韓連帯の11月闘争は国際連帯闘争を一段登る闘いとなった。(M)
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