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団結街道裁判の口頭弁論、「公共性だと? ふざけるな!」

s20120118a.jpg 1月17日、千葉地裁で団結街道裁判の口頭弁論が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、そして支援の労働者、学生、市民がともに闘いぬいた(写真は法廷終了後の報告会)。
 被告の成田空港会社(NAA)と成田市は団結街道の廃止を一方的に決め、強行したことについて「住民の同意を得る必要はない」ととんでもない居直りを決め込んでいる。そして「道路法は公益を保護するための特別法であり、住民個々の個別的利益を保護した法律でない」などと臆面もなく述べ立てるのだ。 

 天神峰で市東孝雄さんは、自宅と耕作地とを直接結ぶ団結街道を一日に何度も往復して営農を続けてきた。この生活と密着した道を問答無用で一方的に封鎖・破壊するという重大な権利侵害を働いておきながら、「公益」を振りかざして正当化しようとは、強盗の居直りに等しい。
 弁護団は怒りを込めて「沿道住民が隣接土地を耕作しているのに、道を廃止した例はこれまであるのか」と具体的事例を挙げるよう迫り、客観的な基準がまったくない廃道処分の違法性を弾劾した。
 また、市がNAAに団結街道の土地を法外な低価格(鑑定評価額の5分の1)で払い下げたことについて、「帯状の形だから価格は安い」などと詭弁を弄していることを厳しく追及した。だれがどう見ても空港と行政の癒着そのものだ。
 口先での法律解釈に逃げ込むようなことは絶対に許さない。NAAと成田市による違法・無法への追及はまだ始まったばかりだ。次回期日は5月8日。
 閉廷後、弁護士会館で記者会見と報告会が、伊藤信晴さんの司会で開かれた。
 北原鉱治事務局長が最初にあいさつに立ち、「彼らは空港の中に市東さんの家と畑を囲い込もうとしている。絶対に許してはならない」と力を込めて訴えた。
 続いて葉山岳夫弁護士をはじめ顧問弁護団がそれぞれ法廷を振り返り、解説した。特に、住民の具体的個別的利害を踏みにじって持ち出される「公益」「国策」の悪らつさが徹底的に断罪された。
 まとめの発言に、萩原進事務局次長が立った。「なにが公共性か。ふざけるんじゃない。市東さんの土地取り上げの手先に成田市が成り果てている。人民の力でこんなあり方を打ち倒さなくてはならない。3・25三里塚全国総決起集会の大結集を実現し、福島と連帯して、農地強奪を粉砕しよう」と力強く呼びかけ、一同は大きな拍手で応えた。
 2012年の三里塚の闘いは、鈴木謙太郎さんを突如失った衝撃の中から、悲しみをのりこえて大きく一歩を踏み出した。(TN) 

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