ショーワ、ジェコーで派遣法廃止・非正規職撤廃・解雇撤回の社前闘争
「突然解雇されて、どん底につきおとされた。派遣だから交渉に応じる必要もないなんて許せない。派遣法をなくし非正規職を撤廃するまで生涯をかけて闘う」。4月27日、埼玉県行田市にあるホンダ系自動車部品メーカー・ショーワ本社工場の門前で、派遣切りされた元派遣労働者の怒りの声が響きわたった。正門は閉ざされ増強された警備員が立ち並ぶ。正門の先の本社建屋前には労務担当重役をはじめ管理職30人余りがたち並び、憔悴した表情で見ている。昼休憩中の工場のあちこちから労働者が門前の抗議行動をじっと見ている。
赤旗を林立した抗議行動では、3年前の派遣切りされた当該が次々マイクを握り、支援にかけつけた全国の仲間が怒りの声をあげた。ジェコーで闘う被解雇者もともに怒りの声をあげた。
ショーワでは、リーマンショック直後の08年末、派遣切りで約300人近い派遣労働者が次々と職を奪われた。行田分会を立ち上げ、ピケを張って機械をぶっとめ、ショーワとの団体交渉を求めて闘った。それから3年、現在労働委員会で争っているが、非正規職撤廃をめざしてどこまでも闘い抜く戦闘宣言を発した門前行動だった。門前行動後、工場の外周をデモ行進。あたり一帯の工場で働く労働者の注目をあびた。
夕方4時からは、昨年も門前行動を闘ったジェコー行田本社工場前に移動し、80人でジェコーによる非正規職の解雇を弾劾する行動を闘った。3年間の継続した闘いで、ジェコーの工場内でも様々な異変が生まれてきている。パワハラ、セクハラがひどくなったと内部からの訴えが届くようになった。新たに導入された派遣労働者たちが門前の抗議部隊にびっくりしながら、ビラを受け取って夜勤に入っていく。ジェコーの非解雇者が全国の支援者に感謝の声を述べながら、ジェコー資本を弾劾する。「常務! ここへ出てこい! 派遣がどんな生活を強いられているか分かってるのか! 絶対に許さない」
動労千葉の外注化阻止の闘い、鈴木コンクリート分会の闘い、郵政非正規ユニオンの闘いとして、非正規職撤廃の闘いが大きく前進し始めた。闘う労働運動の復権が現場から始まったことを実感させるショーワ、ジェコーの現地門前行動であった。(小川撤)
写真は上がショーワ本社工場門前、下がジェコー行田工場門前
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