NAZENナガサキが汚染がれきの受け入れに抗議の申し入れ
5月11日、NAZENナガサキは、長崎市が被災地のがれき処理を受け入れようとしていることに抗議し、受け入れをしないように申し入れました。
4月1日、長崎市議会は被災地のがれき受け入れを決議しました。日帝は放射能汚染されたがれきを全国に配布することで、福島原発事故によって燃え上がっている労働者の国家と資本への怒りをつぶし、階級支配を立て直すとともに原発再稼動への突破口にしようとしています。そして長崎でのがれき受け入れを強行し、「被爆地が受け入れたのだから」ということで全国の自治体での受け入れを一挙に進めようとしています。このような攻撃を絶対に許すことはできません。
NAZENナガサキの仲間たちは、11日の早朝、長崎市役所に行き、被爆者の城台美弥子さんが申し入れ書を朗読しました。
「そもそも被災地はがれきの全国受け入れなど望んでいません。がれきの中には、被災した人たちの遺品も入っています。その意味でも被災地に埋めるべきです。長崎が原爆で被災したときも、長崎で埋めており全国にがれきは配布しませんでした」「長崎は被爆地です。この長崎が、放射能汚染されたがれき処分を受け入れるということは、特別な意味を持ちます。『被ばく地・長崎も放射能汚染されたがれき処分を受け入れたのだから、全国の自治体が受け入れるべき』という流れを促進するでしょう。『被災地救援』の『国民運動』の展開のもとに、『放射能は怖くない』という雰囲気を全国につくりだし、被ばくや被ばく労働も当然だということになっていきます。それは原発や核開発に反対する人たちは『非国民』だという空気を生み出し、原発の再稼動への流れに掉さすものとなっていくでしょう。……被ばく地・長崎こそ受け入れてはならないのです」
申し入れ書読み上げの後、参加者から質問や追及が次々と行われました。対応した環境部の部長をはじめとする幹部職員は、「市はまだ受け入れを表明していない」と弁明し、がれきの放射能汚染問題については政府の公式見解を繰り返すだけで、何の確信も確証もないことを示していました。また職員の一人は「被災地ではがれきをボランティアで手袋で処理している人がいる。こういう人を見ると、力になってやるべきだと思う」と発言しました。これに対して「そういう考え方が問題だ」と弾劾の声が飛びました。「被災地救済」を掲げ、人の善意を利用して、「国家総動員体制」をつくっていく狙いをこの発言の中にはっきりと感じました。
さらに「廃棄物処理場は、農業用水用の川と長崎漁港の近くにある。汚染されたら人と農業に大きな被害をもたらす。市長が辞職すればすむ問題ではない。受け入れるな!」「長崎にも福島から移ってきた人たちがいる。その人たちの後を今度は放射能汚染されたがれきが追いかけてくる。こんなことがあって良いのか?」と追及の声が続きました。
NAZENナガサキは、「被ばく地こそ、がれきを受け入れてはならない」という立場を鮮明にさせて、今後も闘っていく決意を固めています。5~6月国鉄闘争と一体でNAZENを先頭に反原発闘争を推進し、8月の長崎集会の高揚に向けて頑張っていきます。(長崎・K)
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