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日系・村田製作所の広州工場で1000人のストライキ

s20120618a-1.jpg 6月14日、中国広東省広州市の経済技術開発区にある日系村田製作所の広州工場で、低賃金や労働条件に抗議して全現場労働者が1000人のストライキに立ち上がった。
 村田製作所は、電源など電子機器の生産を行っているが、この工場では6月1日から基本給が1350元(1万7550円)から1500元(約2000円)に賃上げされた。しかし中国、とりわけ広州などの経済先進地域での物価上昇は激しく、この賃上げでは到底生活していくことができない。しかも工場の労働者に対する管理は厳しく、就業中はトイレに行く時間も5分を超えてはならず、さらにその時は離席票を出さなければならないが、その離席票も一枚を数十人で使っており、実際にはトイレにも行けないという非人間的な労働管理が行われているのである。 

s20120618a-2.jpg さらに、現場の職制の粗暴な言葉遣いや対応に対する怒りが蔓延していた。
 こうした低賃金と奴隷のような工場のあり方に対して、1000人の労働者がストライキに決起した。労働者は19項目にわたる要求書を提出し、賃上げと職場の改善を真っ向から要求した。会社はストライキに突入した翌日の15日、「今日(15日)午後1時30分から計算して、3日間にわたって仕事をサボタージュする者は、労働法の規定に従って退職処分を進行させる。労働者は今日の午後、時間通りにタイムカードを押して仕事にもどれ」と要求したが、労働者は団結を固め17日までストライキを続行。この労働者の不屈のストライキは会社を徹底的に追いつめ、18日にとうとう労働者は会社との正式な団体交渉を勝ち取ったのである。
 欧州危機の爆発と中国バブルの崩壊は、中国経済を減速化させ、破局へと進んでいる。経済は後退しているのに物価上昇は止まらず、激しいインフレ、物価高が続くという状況になっている。労働者は生きていけない! 企業は、一方で労働者の大合理化を進めており、実質的な賃下げが横行し、リストラや非正規化が進んでいる。例えば浙江省にあるイタリアと中国資本の合資会社である浙江喬治白服飾株式会社では、今年4月の株式公開の直前に1000人近くの正規職を一夜にして非正規職にするという暴挙を行っている。村田製作所の現場労働者のほとんどが非正規職であると考えられ、こうした非正規職の怒り、帝国主義資本とスターリン主義体制への怒りが爆発しているのだ。
 経済の破局化の進行の中で、10月の中国共産党大会を前にして、中国の労働者の闘いが連日不断に爆発し、スターリン主義をゆさぶっている。中国スターリン主義はこうした労働者の闘いに追いつめられ、それを懐柔する意図から、ストライキの相次ぐ深セン市で、163の企業で工会(中国スターリン主義の体制内労働組合)の自主選挙を6月に初めて容認した。しかしこうした対応は労働者の決起をますます促し、中国の労働者の自主労組結成の闘いを一層促進するだけである。
 資本と真っ向から闘い、スターリン主義支配と対決し、さらに自主労組の結成をもめざして決起する中国の労働者と団結して、8月広島―長崎闘争、そして11月労働者集会の成功をかちとろう!(G) 

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