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20日も9万人が首相官邸前~国会議事堂一帯を埋め尽くす

s20120721a-1.jpg 7月16日の代々木公園17万人集会・デモの興奮がさめやらぬなか、7月20日、「再稼働反対!」「野田やめろ!」を叫ぶ9万人の労働者民衆が首相官邸前から国会議事堂前一帯を完全に埋め尽くした。6月29日、7月6日の両日、大飯原発3、4号機の再稼働に対する怒りで首相官邸前の6車線の道路が数百メートルにわたって解放区となった。この事態に震え上がった野田政権と警察は、先週金曜日の13日に続いて、20日もこの一帯を厳重な警備下に置いた。しかしそんな「脅し」はいささかも通用しなかった。 

s20120721a-2.jpg 大飯再稼働と野田政権に対する労働者人民の怒りは限りなく根底的で深い。この日も警察は、機動隊バスなど警備車両を数十台配備。さらに歩道に沿って鉄柵とロープを張り巡らし、警察官を数メートル置きに配置した。だが参加者はみるみるうちに増えていった。首相官邸前から東方向にある「財務省上」交差点までの400メートルの歩道が参加者で埋めつくされた。「原発いらない福島の女たち」の女性たちが熱烈なコールを響かせていた。NAZENの部隊もこの一帯に陣取った。
 さらに、国会議事堂一帯も膨大な人数だ。国会前を南北に走る500メートルの道路は東側(国会議事堂と反対側)の広い歩道が身動き出来ないほどの人の波。また「国会正門前」(南北の道路のちょうど中間にある)から東方向に向かう200メートルの大通りは両側のもっと広い歩道が参加者で満ち溢れた。
 官邸前、国会前のこれら一帯の各所で「再稼働反対!」「子どもを守れ!」の大コールが延々と続いた。怒りに満ちた集会もあちこちで行われた。「皆さん! 今度は友達や知り合いを連れて来てください。早く100万人集めましょう!」。若者が周辺の参加者に向かって声高に呼びかけた。
s20120721a-3.jpg 再稼働に対する怒りは、ますます大規模で中途半端さを許さないものになった。神奈川県鎌倉市から来た50代の男性は「野田首相を始めとする人たちは3・11以降も何も変わっていない。こういう人たちに日本や子どもたちの未来を託すことはできない。絶対に許せない」と語った。東京・立川市から来た女性は「ここは初めて来た。7・16に初めて参加して『頑張らなきゃ』と思った。それで官邸前に来た」と興奮気味に話した。
 親子連れも多数いた。兵庫県から来た父親は「中学3年生の息子が今日学校が終業式だったんですが、息子がどうしても参加したいというので来ました。自分の旅費はお小遣いを貯めたお金で行くからというので」と理由を語った。息子さんは「原発を動かしたら危ない。絶対動かしては行けないので来ました」と恥じらいつつ気持ちを表現した。さらに父親は「知れば知るほど原発は怖いというのが分かって来ました。使用済み核燃料も1300体以上福島第一にあって。それを事故もなく取り出すのだって大変ですよね」と付け加えた。警備の警官に「こっちは参加者がいっぱいですから、向こうに行って下さい」と言われた若者は「いっぱいになるのは当たり前だろ! これからもっともっといっぱいになるぞ!」と抗議の声を上げた。
s20120721a-4.jpg 杉並区から来た40代の男性は「恐れていた大変な事故が実際に起きてしまった。えらそうなことを言っていた人たちがメルトダウンまで起こしてしまった。失望感と不信を超えている。既存の体制は無くなって欲しい。ここに来ている人たちで新しい政府を作って欲しい。早く、新しい、まともな人たちによる政府を作って欲しい」と真剣な眼差しで訴えた。
 「原発反対」の叫びから始まった運動が、この1~2カ月で「野田を倒せ」が加わった。それが当たり前となり連呼されるようになった。人びとの意識はさらに急速に変わりつつある。「100万人集めよう」「もっともっといっぱいになる」「民衆の政府を作らなきゃならない」が青年・労働者の口にのぼり始めた。まったくそうだ。次は100万人を集めよう。野田政権を打ち倒し、労働者人民こそが政治権力を握って、全原発を廃炉にしよう。そのためにも、闘う労働組合をよみがえらせることがますます決定的であり、絶対不可欠だ。7・29には国会大包囲デモが呼びかけられている。この日、午前11時から豊島公会堂で開催される革共同政治集会の大成功をかちとり、その場から、国会包囲のデモに合流しよう!(H) 

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