台湾で紡織労働者が無期限ストライキ
台湾の代表的な紡織企業である台湾華隆株式会社で、200人を超える労働者が首切りや解雇手当などの未払い、賃下げに抗議して6月6日より無期限ストライキに突入している。会社は経営危機に直面して賃下げを次々と強行したばかりか1000名以上の労働者を退職させたが、その退職手当さえ支払おうとしていない。この暴挙に対する労働者の怒りが無期限ストライキとなって爆発した。
労働者は、解雇攻撃に抗議し、手当ての支払いを求めて、「北上抗争」と号して工場のある台北県中和市から首都の台北に上京し、夜は台北駅に寝泊りして行政院や立法院に対する闘いを闘っている。そして6月27日には、この台湾華隆株式会社の責任者である翁大銘の自宅への抗議行動に決起した(写真)。
労働者がいうには、この会社を経営していた翁大銘と翁有銘の兄弟は、会社が経営危機に陥り借金が山積みになっても美食ざんまいの生活を送っていた。そして社長である翁有銘はすでに海外に逃亡したが、翁大銘は会社の破産を宣告したにもかかわらず豪邸になお住み続けている。この翁大銘は表向きは名前が出てこないが、会社を破産に追い込んだ張本人、首切りの張本人そのものだという。そこでこの自宅闘争に決起したのである。
ストライキは、今なお続いているという。
欧州危機の波及は、大陸の中国経済に破滅的な影響を及ぼしているが、一方で台湾経済も破局に追い込みつつある。台湾のブルジョアジーは、その犠牲をすべて労働者の押しつけ、自分たちだけは資産を確保したりして何とか生き残ろうとしている。これに対する労働者の階級的な怒りが爆発している。大陸における暴動やストライキの爆発と一体で、台湾の階級情勢も大きく動き出しているのである。それは帝国主義とスターリン主義による分裂と分断の戦後の中国(大陸と台湾)の歴史を、労働者が階級的団結によって超えて、帝国主義とスターリン主義をともに倒していく闘いの始まりになろうとしている。
こうした情勢を見たとき、日本の労働者の闘いが持つ意義は決定的だといえる。さらに今の日本の反原発闘争の爆発は、台湾と大陸の労働者に衝撃的に伝わっている。8月広島-長崎闘争から、10・1外注化阻止決戦へ! 国際連帯をかけて決起しよう!(G)
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