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「日本原子力学会は福島原発事故の責任をとれ!」広大生が抗議に立つ

s20120920b-1.jpg 9月19日、この日から3日間広島大学東広島キャンパスで行われる日本原子力学会の「2012年秋の大会」に対し、広大生とNAZENヒロシマ、8・6ヒロシマ大行動実行委員会のメンバーが断固たる抗議行動に立ち上がりました。福島原発事故後も原発推進の立場を変えず、核兵器開発のための核燃サイクルを進めている日本原子力学会に対して、被爆地ヒロシマで学ぶ学生、市民として絶対に許すことはできないという思いからです。
 学会開催に先立ち、事前にこちらが申し入れ書の提出を打診したところ、学会長の野村茂雄氏(JAEA出身)自ら受け取るとの返答があり、本日の申し入れ行動が野村学会長への追及行動の場となりました。 

s20120920b-2.jpg 学生の代表が申し入れ書を読み上げたところ、まずもって「原発を今すぐなくして電気が足りなくなってもいいのか」というお決まりの文句が飛び出します(こちらが、この夏を原発2基で乗り切ったことを指摘すると何も言えなくなり、沈黙)。また枕詞のように「福島のような事故を二度と繰り返してはならない」というものの、今後の原発に関しては「より安全性の高い原発を推進していく」「(原子力行政に関しても)学会としてはこれまで通り専門的な、科学技術的な観点からかかわっていく」「原発をやめるかどうかは政府が決めること。学会としてはそれに従う」という回答。国策に追随しフクシマを引き起こしたことへの反省も、学会としての自己批判のかけらもない態度。一科学者としての良心や、判断力はないのでしょうか。
 また、申し入れ書で原発内における被曝労働(とりわけ福島で続いている高線量下の被曝労働)について質問したところ、「労働者の被曝は徹底的に管理されるべき」「そのような提言を学会としても行ってきた」と言うだけで、その実施に一切責任をとるつもりはありません。労働者の命などなんとも思っていないのです。
 今日の申し入れではっきりしたのは、日本原子力学会にとって、福島原発事故の反省は技術的な分野にとどまり、より一層の技術的進歩を政府に対して提言していくというものでしかなく、「フクシマを二度とくり返さない」ことを唯一保障する全原発の廃炉など一切考えていないということです。参加者の怒りの追及は止まらず、最初は「15分しか時間がない」と言ってきましたが、終わってみると30分の追及行動となりました。そして後日、正式な文書での回答を約束させました。
 申し入れ行動の後、学会参加者へのビラ撒きの反応は上々。約200枚のビラが受け取られました。こちらに敵意むき出しにビラを受け取らない学会員もいれば、「自分も原発反対だ」と名刺を渡してくれる学会員も。日本原子力学会がその基本スタンスとして「原発推進」の立場を崩していない中で、3・11以後の情勢の中で確実に学会内で原発反対の学者がいることも感じることができました。抗議行動の最後に、学会会場である総合科学部講義棟にむけてシュプレヒコールをあげて抗議行動を終わりました。
 私たち広大生および被爆地は、原子力ムラ・御用学者を絶対に許しません! この秋、フクシマの怒りとさらにつながり、御用学者山下・神谷教授追放の学生運動を全国の先頭で巻き起こし、反原発闘争の大発展をつくりだす決意です。(広島大学・MF) 

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