9月28日、首相官邸前・文科省前などで大規模な抗議行動
「再稼働反対!」「原発止めろ!」「フクシマ忘れるな!」。秋の気配が漂い始めた霞が関一帯に熱く激しいコールがとどろいた。9月28日、大間原発建設再開などのあるゆる原発推進政策に反対し、福島県の子どもたちを救おうと訴える行動が、首相官邸・国会前、文科省前などで行われた。
官邸前に早くから駆けつけた千葉県の男性は「7月以来ほぼ毎週来ている。再稼働は許せない。ここの行動も人数は少なくなって来ているが、原発はみんな反対している。誰も福島原発事故のことは忘れていない。きっかけがあれば数万、数十万の人がまた集まります。ねばり強くやります」と力強く語った。
官邸前では福島から参加した地脇美和さんがマイクを握って「皆さんご苦労様です。何回ここに来ればこの国は変わるのでしょうか。これだけの事故を起こしながらなぜ誰も責任を取らないのか。原発を再稼働させるのか。原発輸出までしようとするのか。本当に理解できません。皆さんと一緒にこの国を変えたいと思います。あきらめずに声を上げ続けますのでよろしくお願いします」と心から叫びを発した。
ふくしま集団疎開裁判の弁護士は「福島では『放射能は危険』どころか『放射能』の言葉さえ出せません。そういう中で私たちは子どもたちを救うために裁判を始めました。10月1日、仙台で裁判があります。ご支援下さい」と訴えた。
再びコールが始まった。「ふくしま守れ!」「子どもを守れ!」「大飯を止めろ!」「大間つくるな!」。参加者全員の気持ちがひとつの固い意志となって首相官邸に向け何度も何度も発せられた。
「再稼働は犯罪」のプラカードを持った17歳の高校生は「6月から来ています。僕は右翼でも左翼でもないが原発に反対です。みんなそうだと思います。TPPやオスプレイも反対です。大学に進学するつもりですが、学生や青年が声を上げることが世の中を変えることにつながると思います」と思いを表現した。埼玉県から来た女性は「原発事故に誰も責任とってない。大間原発の建設再開も信じられない。戦争の時みたいに国に引っ張られないことが大事です。抗議の声を上げ続けることが必要です。原発なくすまで頑張ります」と語った。
国会議事堂前でも多くの人が原発反対を訴えた。長崎県から参加した男性は「長崎では今日4カ所で抗議行動をやっています。先ほど、『静岡県では7カ所でやっているよ』ということでした。これからも継続してやりましょう」と訴えた。抗議行動の最後に首都圏反原発連合が挨拶し、「今日で9月最後の金曜日。3月から首相官邸前行動を始めて半年になります。私たちはここでの行動をやめることはできません。金曜日の抗議行動は全国100カ所以上に広がっています。全国との連帯を続けましょう。ここに集まることが全国の人たちの力になるので、10月も毎週金曜日の抗議行動を続けます。11月11日、100万人で大規模なデモと抗議行動を行います。本当に全国から100万人集まって欲しい」と呼びかけた。
文科省前と、さらに続いて財務省前では、ふくしま集団疎開裁判の会が抗議・宣伝行動を行った。文科省前では地脇美和さん、同じく福島の森園かずえさんらが文科省を弾劾し、福島の子どもたちを一刻も早く救ってと呼びかけた。財務省前では、9月23日にNHKで放送された「ETV特集/チェルノブイリ事故・汚染地帯からの報告②ウクライナは訴える」を上映し、「福島の子どもたちは、チェルノブイリで言えば『強制避難地域』に住まわせられている」と声を張り上げて訴えた。 (H)
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