福大キャンパス内で「原発と大学を問う」学生集会開催!
10・19法大闘争の高揚を引き継ぎ、10月23日福島大学キャンパス内において、「福大から原発と大学を問う学生集会」が開催された。福島大当局は、同日開催を予定していた元原発労働者斉藤征二さんの講演会の教室貸し出しを不許可にした。昨年以来計4回にわたって学生の教室貸出申請を不許可にしている。にもかかわらず、9月9日には「今“フクシマ”が知るべきこと!」と銘打った福島医科大副学長・山下俊一をはじめとする御用学者シンポジウムに教室を貸し出している。福島県民健康管理調査での「秘密会議」開催など、あらゆる人々の怒りの的になっている山下俊一ら御用学者と福島の地において闘い、現在の大学のあり方を問うていくことが本集会の趣旨だ。
集会開始直前、教室貸出不許可にかかわった入戸野学長をはじめとする3人の責任者の名前が貼り出された机とイスが、キャンパス中央に並べられる。事前に提出した申し入れ書への回答を求めてのセッティングだ。そこに登場したのが、教室貸出不許可の責任者でもある工藤副学長を先頭とする弾圧職員だ。「学外者は出ていけ。全学連の集会は、福島大学の教員、職員、学生の総意として禁止されている」。しかしこれを切り裂くように、共生システム理工学類・2年のW君が高らかに集会の開始を宣言した。
「私たちは福大から原発と大学を考える実行委員会の者です。本日私たちが企画した元原発労働者斉藤征二さんの講演会が、福大当局によって教室貸出が不許可にされました」「福島大学は先月、山下俊一氏の講演会には教室を貸し出しています。福島大学は、自分たちには都合の悪い人たちは締め出す、そんなみみっちい大学だったのでしょうか!」。あらゆる制動をはねのけ、腹を固め闘いに立ちあがった学生のアピールが本当に感動的だ。
続いて子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク・椎名千恵子さんが発言。「福島大学は集会をやめさせようとしていますが、福島で起きている事態はそれどころではありません! これからを生きる若い人たちが深刻な事態に直面しているのです!」と渾身の訴え。穏やかながらも、怒りのこもった椎名さんの一言一言がキャンパス内に響き渡っていく。引き続いて斎藤郁真全学連委員長をはじめとする全国学生のアピールが行われた。
周囲にも徐々に学生が集まってくる。その中で人間発達文化学類3年・H君がマイクを手にとり、アピールを行った。「福島大学では今声を上げられない現実がある。本日も教室を借りることができませんでした。しかし山下俊一氏には教室を貸し出しています。福大は原発を推進しているとしか考えられません。大学ではどのような主張も圧殺されてはなりません」と改めて福大当局の姿勢を追及した。
集会終了後、学生の声を無視し、集会に現れなかった入戸野学長に抗議するべく本部棟前に移動。しかし「入ったら建造物侵入だ」と叫び、強行に立ち入りを禁止してくる。「抗議文は受け取らない」と頑なに拒否する当局に対し「一人の福大生としての声を聞いてください」とW君が迫る。ついには抗議文を学長に渡すことと、回答を行うことを確約させた。
夕方には、「原発で働き、原発に反対する」と題し、元原発労働者斉藤征二さんの講演会が開催された。斉藤さんは自らの経験をもとに、全原発はただちに停止・廃炉以外にないことを熱く語った。福島第一原発事故についても、「今回の事態は政治の責任。事故収束作業に若い人を送り込むのは殺人行為だ」と弾劾。さらに、「原発と基地は一緒。この前沖縄に行ってオスプレイを目の前で見たが、このままでは沖縄の人々の生活が壊されてしまう」「自分は戦争も経験した。原発も戦争も責任がだれにあるのかはっきりさせなければならない」と、社会を根本的に変えなければならないと訴えた。そして労働組合結成時、「原発での労働は命の切り売り」「人の痛みは自分の痛み」「労働運動とは階級闘争である」と関生の武委員長に教わったと語り、労働組合の重要性と、自らも発言を行う11・4全国労働者集会への結集を呼びかけた。
講演会には、福大生の飛び入りも複数参加。福大生は、原発や放射能のことを真剣に考え、キャンパスから声を上げたいと考えている。だからこそ今の福大の現状はなんとしてもぶち破らなければならない。法大・福大につづき、全国キャンパスから反乱をおこそう! 11・4集会1万人結集をなんとしてもかちとろう! (全学連・S)
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