「自民党は責任取れ」「安倍は辞めろ」 官邸前で怒りが噴出
「原発とめろ!」「子どもを守れ!」のコールが、寒風吹きすさぶ霞が関一帯にこだました。2月15日、首相官邸・国会前などで安倍政権の原発政策に猛抗議をたたき付ける金曜行動が行われた。
官邸前では中年の女性がマイクを握って「安倍さん、聞いていますか? 私たちは恐ろしい報道を聞きました。福島の子どもたちにさらに甲状腺がんが出ました。あなたの所信表明演説を聞きましたが、福島の問題、放射能の問題について何ひとつ触れなかった。まるで放射能も、福島第一原発事故も、苦しんでいる被害者も存在しないかのようです。こんな総理大臣はいらない!」と激しく抗議。「原発が爆発し、多くの人が被曝させられ、福島に居続けている。さらに放射能が流出し、日本中に被害が広がっている。何が『美しい国』だ。あなたは政治家の資格がない。さっさと辞めなさい!」と首相官邸に向けて叫んだ。
福島県が行っている子どもの甲状腺検査で、新たに2人が甲状腺がんと診断された。昨年9月に判明した1人と合わせて3人だ。他に7人が甲状腺がんの疑いがある。この10人は、2011年度に受診した原発周辺13市町村の3万8114人の中から見つかった。子どもの甲状腺がんの発生率は「百万人に1人」が通説だ。福島の子どもの発生率は極めて高い。福島県の県民健康管理調査の検討委員会の鈴木真一・福島県立医大教授は「(福島原発事故との因果関係は)考えにくい」などと語っているが、原発事故による放射能の影響であることは明白だ。
官邸前ではさらに発言が続いた。茨城県東茨城郡から参加した男性は「私の家の近くには関東でも有数のシジミの産地があるが、シジミの値段が下がってしまった。原発事故のせいだ。シジミの漁師さんたちは怒っている」と弾劾し、「俺自身も畑をやっている。低農薬でなるべく有機肥料でやってきたが、畑が汚染されてしまった。どうしてくれるんだ! 自民党は責任を取れ!」と、原発を推進し続け、大事故を引き起こした自民党に怒りをたたき付けた。
中東を訪問した茂木敏充経産相は、サウジアラビア政府と、原発関連の人材育成などで協力することで合意した。福島第一原発事故後、外国に原子力分野の支援を申し出るのは初めてだ。大恐慌と帝国主義・大国間争闘戦の激化の中で、ベトナムやヨルダンを始めとして原発輸出に突き進むということだ。許すわけにはいかない。安倍政権は打倒あるのみだ!
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