すべての原発をなくせ! 水戸で意気高く集会・デモ
6月26日、動労水戸が主催して「線路を返せ!生活を返せ!自然を返せ!すべての原発をなくせ!6・26水戸集会」が水戸市の労働福祉会館で開かれ、動労水戸の組合員を先頭に茨城県内各地から60人が結集した。
茨城県は、東海村に東海第二原発(日本原子力発電)や核燃料加工施設、再処理施設があり、大洗町に高速増殖実験炉「常陽」(日本原子力開発機構)が存在するなど、核関連施設が集中的に立地されている。また、福島第一原発事故の被害を直接に受けている地域でもある。その茨城県の県庁所在地である水戸で、反原発を真っ向から掲げてこの日の闘いは打ち抜かれた。
集会の冒頭、動労水戸の石井真一委員長が主催者としてあいさつし、「茨城県には原子力施設が集中している。水戸から反原発の声を上げよう」と訴え、海江田経産相を先頭に原発の再稼働を強行する菅政権を徹底的に弾劾した。
続いて、反原発の立場から原子力問題を追及する研究者の講演を受けた。講演は、福島原発事故の現状を生々しく暴き出した。参加者はあらためてこの事故の深刻さについての認識を深めた。さらに、原発と原爆は本質的に同じであり、日本政府が原発を推進してきたのは、核兵器になるプルトニウムを作ることが目的であること、したがって安全な原発などありえず、核と人類は絶対に相いれないことが突き出された。参加者は説得力ある講演に深くうなずき、闘いへの決意をさらに固めた。
フリートークでは、反原発闘争の中で動労水戸と新たに結びついた人びとが、それぞれに熱い思いをほとばしらせた。農産物を放射能で汚染させる東京電力や、「直ちに健康に影響はない」というウソで福島や関東一円の住民に被曝を強制し続ける政府への憤りが語られ、全参加者がその怒りを共有した。動労水戸の国分勝之副委員長は、福島県いわき市の出身者として発言し、常磐線の復旧をせず、労働者から職場を奪っているJR東日本に怒りをたたきつけ、7・17いわき現地集会への結集を訴えた。
集会のまとめを動労水戸の辻川慎一副委員長が提起し、「25年前の国鉄分割・民営化で地方の鉄道が切り捨てられ、地方の経済は成り立たなくなって、危険な原発を受け入れざるを得なくなった。動労水戸は国鉄分割・民営化と闘ってきた。国鉄分割・民営化反対と反原発は同じ闘いだ」「原発は被曝労働なしに成り立たない。被曝労働を強制してきたのは、東電資本だけでなく東電労組の幹部だ。東電の労働者、非正規職労働者と手をつないで原発を止めよう」と訴え、7・17いわき現地集会と8・6広島-8・9長崎への決起を呼びかけた。
「すべての原発を直ちに止めることを菅政権と東京電力に強く要求する」という集会宣言を全参加者の拍手で採択し、水戸駅までのデモに打って出た。東京電力茨城支店前にさしかかると、デモ隊は立ち止まり、石井委員長が集会宣言文を読み上げた。デモ隊は「原発を直ちに止めろ」と東電に怒りのシュプレヒコールを何度もたたきつけた。(K)
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