民主労総がパククネ打倒へ100万人のゼネスト決起を呼びかけ
パククネ政権に対する韓国労働者階級の闘いは、決定的に新たな段階に突入した。12月23日、民主労総は、ソウルの民主労総本部前に首都圏の幹部活動家4千人を集めて総決起大会を開き、「パククネの退陣」を求めて総力決起する方針を発した。26日には全国16地域でろうそく集会と決意大会を開き、28日にはゼネラル・ストライキに決起すると同時に、全人民とともに100万人国民行動に立ち上がるというものだ。シンスンチョル委員長は「今こそ悔しさを我慢せず、権力に怒りをたたきつけよう」「ゼネストで世の中を変えよう」と訴えた。この民主労総のゼネストには、韓国労総も合流する方向で動いている。ものすごい情勢が動き出した!
直接の契機となったのは、12月22日にパククネ政権が強行した警察権力による民主労総本部事務室への暴力的襲撃と強制捜索、指導部・組合員130人以上の連行という暴挙だった。
この襲撃は、鉄道労組指導部の逮捕が目的だった。12月9日から開始された韓国鉄道労組のストは、鉄道労組執行部10人と地域指導部18人への逮捕令状発行と組合員への7千人近い職務外しの懲戒処分という大弾圧にもかかわらず、現在もなお不屈に続けられている。焦ったパククネは、ついに国家暴力を全面発動してたたきつぶそうとする攻撃に踏み込んだのだ。だが権力は5千人の警察を動員して民主労総本部のある京郷新聞社ビルを包囲、催涙液を乱射しながらビル内に突入し破壊のかぎりを尽くしたが、1人の鉄道労組幹部も逮捕できなかった。しかも民主労総本部に対する捜索押収令状は裁判所が発行を拒否しており、令状なしの強制捜索だった事実が判明した。
この暴挙は、パククネに対する韓国労働者階級人民の怒りの火に決定的な油を注ぐものとなった。現場には直ちに、「民主労総を守れ!」と数千から1万人にも達する労働者がかけつけ、ビル内で警察権力の進入を阻もうとする組合員と一体となり、約12時間にわたって権力と激しく対峙して闘った。その様子はテレビで延々と実況中継された。民主労総の本部にこのような形で警察が泥靴で押し入るのは、民主労総の結成以来初めてのことだ。「これは労働者の基本権を踏みつぶす行為だ。労働運動の心臓部を踏みにじるものだ」という驚きと激しい怒りの声が、全社会から一斉に上がった。
民主労総は22日直ちに非常中央執行委員会を開き、「パククネ政権は労働者との戦争を始めた。あらゆる手段を動員して闘う」と、28日のゼネスト突入方針を決定した。鉄道労組も「指導部が逮捕されても、われわれには第2、第3の指導部がすでにある」と、勝利まで不退転の決意で闘いぬく宣言を発した。韓国労総もまた23日、記者会見を行ってパククネ政権の暴挙を弾劾し、「労働運動を守るために断固たる措置をとる」と、政府との話し合いを一切中断して28日の民主労総ゼネスト集会に合流する方向を打ち出した。あらゆる社会団体・市民団体、大学教授や知識人、弁護士会、宗教界なども続々と弾劾声明を発して闘いに立ち上がった。
『前進』新年号の1・1革共同政治局アピールで明らかにしたとおり、韓国情勢は文字通り革命的大激動の真っただ中に突入した。2014年は間違いなく、東アジアにおける革命情勢が歴史的に成熟していく年となる。日本の階級的労働運動の大前進が、いよいよ待ったなしに求められている。動労千葉も23日、田中康弘委員長名で声明を発し、民主労総と固く連帯して最後の勝利まで闘いぬく決意を明らかにした。これに続こう!(千)
●動労千葉・田中委員長の民主労総への連帯メッセージ(動労千葉ホームページより転載)
鉄道民営化阻止ストライキ闘争15日目、力強く闘い抜いている全国鉄道労組をはじめ民主労総の同志の皆さんにあらためて熱い支持と連帯を表します。
22日には鉄道労組幹部の逮捕を狙って民主労総の本部事務に警察権力が乱入して捜索押収を強行したという言うニュースに接しました。その過程で130名をこえる民主労総組合員を連行し、民主労総の建物をめちゃくちゃにする蛮行をはたらいたと言います。まさにパククネ政権の韓国労働者階級に対する宣戦布告です。この暴挙に対して民主労総の組合員は全力で闘い抜き、民主労総の労働者全体の怒りに火をつけたという状況が報道されています。
私たちもパククネ政権の韓国労働者階級に対する攻撃に対して激しく怒り弾劾するものです。今回の攻撃は韓国の労働者の団体行動権、争議権など全く認めないというパククネ政権の本性を露骨に示したものです。決して許すことはできません。
このような激しい攻撃の中で鉄道労組は鉄道民営化阻止の決死のストライキ闘争を続けることを明確に表明しています。28日には民主労総のゼネスト、100万市民行動、鉄道労組3次上京闘争が展開されるということが報道されています。このような力強い闘争を進めておられる鉄道労組をはじめ民主労総の組合員に心の底からの尊敬の念を持って、ストライキ闘争勝利を願うものです。
26年前、日本の国鉄分割・民営化当時、私たちの組合は全力で闘いましたが、国鉄労働者の全体の闘いを組織することはできず、民営化が強行されました。今、日本のJR鉄道では民営化政策の矛盾・破綻が鋭く現れています。JR北海道での引き続く事故は、鉄道の安全などは度外視して、労働者を酷使し、ひたすら利益をあげる鉄道を目指してきた結果として民営化破綻した姿をさらけ出しています。私たちは今、民営化絶対反対の立場を堅持しつつ、1047名解雇撤回原職復帰と第二の民営化というべき鉄道事業の全てにわたる外注化の攻撃に対して全力の闘いを進めています。
このかんの皆さんの闘いを見ていると韓国の鉄道をはじめとする公共部門民営化は日本のように政権・資本の思いのまま進むことは決してないと確信させてくれます。そして私たち日本の労働者を限りなく鼓舞してくれています。私たちも皆さんのような力強い闘いを必ずや実現して皆さんと共に闘って行きます。
2013年を、そして2014年を歴史に残る民営化阻止の闘いの勝利の年として勝ち取りましょう。
2013年12月23日
国鉄千葉動力車労働組合 委員長 田中康宏
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