動労千葉 JR貨物本社に抗議 韓国ゼネストに連帯し行動
動労千葉-動労総連合は2月25日、「14春闘勝利! 貨物賃下げ攻撃粉砕―JR体制打倒! 韓国民主労総ゼネスト連帯!」のスローガンを掲げ、JR貨物本社への抗議行動に立った。動労千葉にとって14春闘第2波となるこの行動は、民営化反対の具体的な闘いを貫くことで民主労総のゼネストに呼応するものとして打ち抜かれた。
JR貨物は昨春、労働者の基本給を10%も切り下げる計画を打ち出した。このもくろみは、昨年5月1日のメーデーで動労千葉がJR貨物本社への抗議行動をたたきつけたことにより、JR総連・日本貨物鉄道労組傘下の青年労働者にも賃下げへの怒りが広がり阻まれた。だが、JR貨物は昨年、基本給の切り下げに代えて夏季手当1・1カ月分、年末手当1・3カ月分という超低額回答を強行して、労働者に大幅賃下げを強いてきた。
今もJR貨物は「2016年度までに鉄道事業の黒字化達成」という目標を変えていない。JR貨物の人員削減はすでに極限まで進行し、合理化もとことんまで行われている。JR貨物の労働者は14年連続のベアゼロを強いられ、旅客鉄道会社と比べても極端な低賃金状態にある。それでも赤字の貨物鉄道輸送収支を無理やり黒字化しようとすれば、労働者の賃金をどこまでも引き下げるしかない。JR貨物は国鉄分割・民営化の矛盾のすべてを労働者に押しつけようとしているのだ。
この攻撃への怒りに燃えて、動労千葉・動労水戸の組合員と支援の労働者190人が午後1時半、東京・新宿にあるJR貨物本社前に結集した。「JR貨物は賃下げをやめろ」とともに「韓国民主労総ゼネスト連帯」スローガンを記した横断幕が掲げられた。千葉機関区支部の斎藤隆男支部長がマイクを握り、「賃金削減は許さない。JR貨物はベアを行え」と会社に怒りをたたきつけた。動労千葉貨物協議会の佐藤正和議長も「闘いはこれからだ」と戦闘宣言を発した。
行動参加者は「JR貨物は賃下げをやめろ」「手当削減を許さないぞ」「生活できる賃金をよこせ」とシュプレヒコールをJR貨物にたたきつけ、怒りのこぶしを突き上げた。
●分割・民営化は総破産している
JR貨物本社前での行動後、新宿文化センターで総括集会が開かれた。
司会を務めた動労千葉の大竹哲治副委員長(千葉機関区支部)は、賃下げ粉砕へ闘う決意を示した。川崎昌浩執行委員が民主労総のゼネストについて報告、日韓の労働者が民営化反対という同じ課題で闘っていることの意義を強調した。
青年部の木科雄作さん(幕張支部)は外注化を粉砕するため組織拡大に全力を挙げると決意を述べ、ライフサイクル制度による強制配転を強いられていた北嶋琢磨青年部長は、3月1日付けで千葉運転区に復帰すると勝利を報告した。
動労水戸の国分勝之副委員長は2月23日の怒りのいわき行動の成功について語り、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長は非正規職撤廃へ闘うと述べ、動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長は、最高裁10万筆署名をなんとしても達成しようと訴えた。
動労千葉の各支部代表の決意表明に続き、田中康宏委員長が集会をまとめ、「貨物賃下げはJR北海道の安全崩壊とともに国鉄分割・民営化の枠組みそのものの破産を示している」と強調した。そして、「先日のような大雪で列車が乱れれば貨物列車の運行は後回しにされ、運転士は機関車の中で2泊3日を強いられる。こんなめちゃくちゃな労働条件を強いた上、賃下げとは何事か!」と怒りをほとばしらせた。
さらに、23日未明の川崎駅での電車の脱線転覆事故に触れ、「業務が下請け、孫請けにばらばらにされた外注化が事故の原因だ」と喝破し、民営化・外注化粉砕へ14春闘に総決起することを訴えた。
●全国各地でゼネスト連帯の行動
この日は全国で民主労総ゼネストへの連帯行動が取り組まれた。札幌、新潟、福岡では韓国領事館抗議闘争が行われ、広島では春闘行動として市内デモが闘い抜かれた。
(東京 K)
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