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団結街道裁判、廣谷裁判長の介入許さず弁護団が更新意見

20140505a-1.JPG 4月28日、千葉地裁民事第3部で団結街道裁判の口頭弁論が開かれた。三里塚芝山連合空港反対同盟と労働者・学生・市民は、市東孝雄さんを天神峰から追い出すための団結街道廃道化攻撃に怒りを燃やして傍聴席を埋めた。
 裁判長が多見谷寿郎から廣谷章雄(ひろたにふみお)に交代したため、この日は更新手続きとして顧問弁護団が意見陳述を行い、被告の成田市と空港会社(NAA)の違法・不当を追及した。

 2010年6月、成田市は、市東さん宅と南台農地を直線でつなぐ団結街道の封鎖・廃道を、卑劣にも夜陰に乗じて強行した。そしてその土地をNAAに格安で売り飛ばした。これは祖父の代から受け継いだ農地を守り闘っている市東さんに対する営農妨害であり、第3誘導路建設と一体で市東さんを天神峰から追い出そうとする地上げ屋まがいの攻撃である。
 この裁判で被告の市とNAAは、「もともと空港予定地内にある道だから廃止して問題ない」「市東さんには代わりの道路を用意した」などと居直りを決め込んだ。「代わりの道路」とは、危険なヘアピンカーブを含む交通量が多い旧県道などの道筋を3倍の時間をかけて往復しろということだ。市東さんは日々このような負担を強いられながら畑に通っている。
 道路法第10条1項は「市町村長は、一般交通の用に供する必要がなくなつたと認める場合においては、当該路線を廃止することができる」としているが、現に耕作されている農地に接している道を農家の意向を無視して「必要なし」と決めつけ廃止するなど、前代未聞の違法行為だ。
 被告側は「廃止が適正であったことを同じような前例を示すことで証明する」などといいながら、前例をひとつも提示できず破産した。こんな廃道決定処分は無効だ。
 弁護団がこのように怒りを込めた陳述を行っていると廣谷裁判長は「予定は30分だ。終了せよ」と不当にも介入してきた。この圧力に強く抗議しながら、弁護団は陳述を最後まで貫徹した。
 さらに裁判長は、この裁判では「廃道前の交通量はどうだったか。代替道路は整備されているのか」を争点の中心とし、第3誘導路問題を審理の対象からはずそうとするかのような姿勢を示してきた。これは、追い詰められた被告側が「誘導路建設は時期が重なっただけ。きっかけにすぎない」などと主張を変えてきたことに呼吸を合わせた動きだ。
 次回期日を7月8日として閉廷したあと、千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。葉山岳夫弁護士を始め弁護団が、第3誘導路と不可分一体で行われたこの廃道化攻撃の違法性をあらためて確認し、また市東さんの農地裁判控訴審にもつながる裁判闘争として、廣谷裁判長への警戒心を怠らず闘うことを明らかにした。
 さらに連帯発言を動労千葉、関実、市東さんの農地取り上げに反対する会が行った。動労千葉の滝口誠さんは、韓国のセウォル号事故に表された民営化・非正規化の現実を指摘し、民主労総と連帯して国鉄闘争を闘い抜く決意を表した。
 最後に司会の伊藤信晴さんが、6・25農地裁判控訴審第2回弁論へ向けて、農地取り上げに反対する3万人署名への更なる取り組みと、4・30「成田第3滑走路実現する会」設立に対する弾劾闘争を訴えて、集会を締めくくった。(TN)

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