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天安門事件から25年 大弾圧体制と真向から対決する中国労働者階級の闘い進む

20140606b-1.jpg 89年天安門事件から今年で25年、バブル経済の本格的な崩壊過程が始まり、金融恐慌に突入しようとする歴史的な情勢の中で、中国の労働者階級が天安門事件以来の大弾圧体制と対決し、労働運動の新たな発展が進んでいる。ストライキの増大、広州において、天安門事件以来の自主労組の結成が始まり、そして1年間以上にわたってストライキを指導したとして拘留されていた農民工・呉貴軍氏の釈放が、中国の労働運動活動家や世界の労働者の支援の中でついに勝ち取られたのである。

 そもそも天安門事件とは何だったのか? 78年から始まった「改革・開放」政策は、帝国主義の新自由主義政策から徹底的に学んだものであり、その展開は、失業を生み出し拡大し、同時に激しいインフレを発生させていった。労働者は生きていけなくなった。この状況に対する労働者階級の怒りは、88年から89年にかけてストライキやデモとなって各地で爆発し、学生の民主化を要求する運動と結びつき、天安門広場での闘いへと発展していったのである。
 そしてこの天安門広場での闘いと一体で、労働者は中華人民共和国建国以来初めての自主労組(工自連)を結成するのである。この労働者たちは、中国政府を「ファシスト政府」「スターリニストの独裁」と真向から断罪し、「鄧小平を歴史の舞台から葬り去る」と、その打倒を真向から訴えるようになった。この労働者の闘いの発展に対して中国政府は、「その結果はわれわれが想像のできないものになるでしょう」(陳雲)と恐怖を露わにし、ついに6月4日の大虐殺に踏み切ったのである。
 まさに天安門事件は、中国における新自由主義的政策の展開に対する労働者階級の怒りの爆発であった。中国政府は、91年のソ連崩壊を受けて、さらに「改革・開放」政策を全面展開するとともに、一方でスターリン主義の暴力支配を徹底的に行使して、労働運動や民主化運動を圧殺し、弾圧していったのである。こうして中国スターリン主義は、自らの体制の延命をはかっていったのである。
20140606b-2.jpg 一方でウイグル問題をはじめ民族問題が各地で火を吹いている。この民族問題の爆発も、中国の新自由主義的な政策の中で進行した経済格差が最大の背景にある。
 今、バブル経済が崩壊する中で労働者階級の闘いはますます拡大し、一方でウイグル民族の怒りが中国スターリン主義を追いつめている。こうした状況の中で今年の6・4天安門事件25週年にあたっては、北京を厳戒態勢におき、ネット規制を極度にしき、弁護士や反体制人士など100人以上を拘束し、外国人記者への弾圧も強めた。空前の大弾圧体制をとったのである。
 しかしこの大弾圧体制を打ち破る労働者階級の闘いが、天安門事件25周年の中で力強く開始された。
 何よりも、連続する労働者のストライキの爆発であり、「改革・開放」政策のもとでの農地強奪に反対する農民の連日のような闘いの爆発である。香港の中国労工通迅によれば、今年1~3月の大陸でのストライキの数は、昨年同期と比べて31%増大しているという。天安門事件25周年の前日の6月3日には、河北省邢台市にある冀中エネルギー会社が、金融危機の中で資金調達ができなくなり、労働者への50%の賃下げが強行しようとして、傘下の企業の労働者数百人がストライキに突入し、道路を封鎖して抗議する事件が起きている。
 そしてこうした労働運動の爆発の中で、広州番禺勝美達旧水坑电子工場の労働者が自主労組を結成した。労働者の自己解放的な決起、その団結形態としての自主労組の結成は、89年天安門事件に至る過程で始まり、そして徹底的に弾圧されたものだ。それが今年5月、6月4日を前にして、再び結成が宣言された。それは天安門事件以来の不屈の労働者階級の闘いが実現したものであり、天安門事件以来の大弾圧体制を根幹で打ち破ろうとする労働者階級の怒りが生み出したものである。総工会への加盟を申し入れたものの、総工会側は加盟をしぶっている。これも天安門事件の時とまったく同じである。
 さらに、広東省深せん市の迪威信家具用品深せん有限会社の工場で昨年5月に起きたストライキに関して、同年5月23日にスト指導者として逮捕され、「社会治安騒擾罪で起訴され、拘留され続けてきた農民工の呉貴軍氏が、5月29日に一年間を超える拘留という大弾圧を粉砕して釈放され、仲間の手に奪還されたことである。
 彼への弾圧と不屈の獄中闘争は、中国の労働者の闘いの象徴となり、世界の労働者に知れ渡り、多くの支持を集めてきた。その彼が、天安門事件を前にして奪還されたことは、今後の中国の労働者階級の闘いへの巨大檄であり、闘いの発展を促すものとなっていくことは必至である。
 香港では天安門事件25周年で、18万人の大集会が開催された。バブル崩壊と金融恐慌への突入という中国スターリン主義のかつてない危機の中で迎えた天安門事件25周年は、中国労働者階級の真っ向からの反撃にあった。そして天安門事件の地平を乗り越え、中国スターリン主義の弾圧体制を粉砕する中国の労働者階級の新たな闘いが、ここから始まろうとしている。
 6.8集会を成功させ、国鉄闘争を推進して、決起する中国の労働者階級との国際連帯を勝ち取っていこう!(K)

写真は、
一枚目が「賃金半減に抗議して、ストライキを闘う冀中エネルギー会社の労働者」
二枚目が「釈放され、仲間の労働者たちに迎えられる呉貴軍氏」

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