1. HOME
  2. ブログ
  3. 「第3滑走路粉砕」を掲げ、三里塚緊急現地闘争

「第3滑走路粉砕」を掲げ、三里塚緊急現地闘争

20140716a-1.JPG 7月13日、成田市天神峰で、三里塚芝山連合空港反対同盟主催による「第3滑走路粉砕」を掲げた集会とデモが行われた。時おり小雨がぱらつく中、花植木センター前の市東孝雄さんの畑を会場に、全国から185人の労働者・農民・学生・市民が結集した。おびただしい数の公安警察と機動隊が警備態勢を敷き弾圧の機をうかがう中で、これを打ち破り、空港周辺地域の住民と結びつく画期的デモとなった。

 午後2時、司会の萩原富夫さんが力強く第一声を上げた。「国土交通省の有識者会議が6月、成田空港の発着枠の4万回増とその後の新滑走路建設計画を発表した。今こんなものは荒唐無稽でしかないが、われわれは地域住民にこれを粉砕するためともに立ち上がることを訴えよう」
20140716a-2.JPG 北原鉱治事務局長があいさつに立った。「反戦を貫く三里塚の闘いの歴史は50年になろうとしてる。国際情勢は戦争の危機にある。住民を無視してここに3500㍍もの滑走路を造るなど絶対に許さない。親子3代受け継がれてきた農地を戦争のための空港に奪われてはならない。世界平和へ向け闘おう」
 続いて市東孝雄さんが登壇し、ひときわ大きな拍手が沸いた。「第3滑走路などというものをこの地域に造られたら、どんなひどいことになるか。それを全力で住民に訴えることが今日の緊急闘争の目的です。国策と闘う沖縄・福島と一つの闘いとして三里塚は進みます。今日のデモを貫徹しよう」
 連帯発言に移り、最初に動労千葉の川崎昌浩さんが立った。「第3滑走路」計画は、反対同盟の不屈の闘いで空港建設を阻止されてきた権力のあせりだ」と言明した。そして川崎さんは、CTS(千葉鉄道サービス)の労働者2人が動労千葉に加盟したことを高らかに報告し、正規・非正規を貫く組織拡大闘争を推進する決意を表した。
20140716a-3.JPG 関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会に続き、全国農民会議共同代表の小川浩さんがマイクを握った。「反対同盟が闘いぬく限り、第3滑走路はできない。安倍政権は農協をつぶし農業委員会の公選制をやめ、現在の農業を解体しようとしている。全国の農民自身の闘いとして、市東さんの農地を守り抜こう」と訴えた。
 反対同盟顧問弁護団の発言に続き、市東さんの農地を守る沖縄の会、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部などから連帯メッセージが寄せられていることが報告された。
 全学連の斎藤郁真委員長は、安倍政権打倒の先頭に立つ学生の決意を表した。「安倍政権は新成長戦略で、“攻めの農業”と称して農業を金もうけの道具にすると宣言した。三里塚は戦争政策と生活破壊を許さず安倍政権を倒す闘いだ。全学連は、全国の大学で学生自治会再建をさらに推し進める」。そして法大文化連盟委員長・武田雄飛丸君への不当起訴・拘留と、在特会に対するカウンターデモに立ち上がった一学生の不当逮捕を弾劾し、救援を呼びかけた。
 最後に事務局の太郎良陽一さんがデモコースを説明し、10・8農地裁判控訴審第3回弁論と10・12三里塚全国総決起集会への連続決起を訴え、団結ガンバローを三唱。意気高くデモに出発した。
 この日のデモは、第3滑走路予定地域である新田、川上、東峰を通る初めてのコースだ。反対同盟宣伝カーからは、北原事務局長と婦人行動隊・宮本麻子さんが、住民への熱烈な呼びかけを行った。
 舗装道路からはずれ、宣伝カーがぎりぎり通る狭い坂道を樹木が生い茂る林を抜けて上りきると、デモ参加者の視界には、肥沃な土の上に豊かに作物が実る田園風景が広がった。家の2階から手を振る人や、農作業中のトラクターの上から笑顔で何度も頭を下げる人がいて、デモ隊を勇気づけ、「ここに巨大滑走路など造らせてなるものか」という闘志をかきたてた。 晴れ上がった空のもと、デモ隊は暑さとも闘いながら小見川県道に出て、東峰の萩原さん宅の前を通り、東峰十字路に到着した。
 反対同盟と支援連が地域を回り、ビラを渡し、署名を集め、対話を重ねてきた地道な活動が、確実に影響を及ぼしている。この日のデモは、反対同盟と周辺地域との共同の力で、空港を怒りで包囲する本格的な闘いの開始となった。(TN)

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択