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いわき市で、ふくしま共同診療所報告会 避難者、原発労働者はじめ50名が参加

20141021b-1.JPG 10月13日、福島県いわき市で、ふくしま共同診療所報告会が、動労水戸、いわき合同ユニオン、NAZENいわきの呼びかけで開催された。台風が近づくあいにくの天気にもかかわらず、仮設住宅の避難者、原発労働者をはじめ50名の労働者市民が参加した。
 はじめに、診療所の松江寛人所長が『甲状腺エコー検査から見えてきたもの』と題して、2年近くになる診療所での診察と福島県が8月24日に発表した県民健康調査から、今、福島で起きている深刻な放射線被害について詳しい説明があった。すでに103人の子供たちの甲状腺がんが疑いも含めて出ていることにあらためて驚きが拡がった。

20141021b-2.jpg 続いて、深谷邦男医師が『福島のいま・被曝、健康破壊、新たな安全神話宣伝』をテーマに、「手術は過剰診療」と健康調査を続けることに反対する暴論が噴出してきたこと、8月17日の政府公報を先頭に新たな安全神話が発せられていることを暴き出した。深谷医師は、放射能廃棄物中間貯蔵施設を新たな汚染源と断じ、住民説明会で怒りが爆発していることを紹介した。さらに、福島第一原発が「放射能の沼」状態になっており、毎日6千人をこえる労働者が劣悪な労働環境で大量の被曝をしながら働いていること、その中で現場での労災死が続出していることを明らかにした。
 2人の医師の講演と質疑をうけて、辻川慎一動労水戸副委員長が発言。3・11原20141021b-3.jpg発事故以来、職場から被曝労働と闘い、とりわけ常磐線竜田延伸に対してストライキで決起し、労働組合として原発労働者、楢葉町からの避難者の怒りをわがものとして闘ってきたことを万感の思いを込めて語った。そして「どんなことがあっても、安倍の2020年オリンピックへむけて原発事故をなきものにしていく攻撃を許さない、私は決意をあらたにしました。皆さん、11月労働者集会に参加し、世界の人々と共に、戦争、原発、非正規労働に怒りの声をあげましょう」と熱烈に呼びかけた。続いて、診療所建設委員会の女性から「甲状腺がんが疑いを含め100人をこえたことも県民にはよく知らされていない。知らせるためにニュースレターをつくっている。今、やれることをやろう。福島の子を犠牲にして復興などはありえない。立ち向かっていこう」と、切々たる発言があった。
 参加者からは、「甲状腺がんをとるとどうなるのか。県からの説明は無い。多くの人が心配している」「これほどの事故をおこしながら、政治家が傍観者とは、どういうことなんでしょう。こんな国はありません。知事選の投票なんかいきたくありません」「仮設住宅で、なんで自殺しなければならないのか。安倍総理大臣に怒りを感じる。責任をとってほしい」「JRの職場では健康診断に血液検査を取り入れさせた。ある職場で3人の方がリンパ、白血球が少ないと診断がでたが、どういうことかを知りたい」「中間貯蔵施設反対を言ってくれるのはここだけ。本当にありがたい」と、次々と質問、意見が述べられた。(T)

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