三里塚一斉行動で第3滑走路へ住民の怒り続々と
1月16日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は、第33回の空港周辺地域一斉行動に決起した。「市東孝雄さんの農地を守れ、第3滑走路阻止、軍事空港粉砕・安倍政権打倒!」を訴えた1月10日の団結旗開きの熱気を継ぐ2016年第1波の闘いだ。
朝8時30分、約25人が成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まった。成田空港会社(NAA)は昨年11月の「4者協議会」に基づいて、12月末に第3滑走路計画推進のためのパンフレットを発行し、キャンペーンを強めている。この第3滑走路建設、暫定B’滑走路の延長など「成田空港機能の強化策」の攻撃を阻止できるかどうかの正念場が訪れている。
全体の打ち合わせで反対同盟事務局員の萩原富夫さんが、「旗開きをもって闘いを開始した。2月14日には芝山町議選も予定され、地熱が高まる。われわれの方から第3滑走路の是非を問う宣伝をしていこう。広範に広がっている第3滑走路建設への怒りとさらに結びつこう」と呼びかけた。
市東孝雄さんは「成田商工会議所などが2014年に作った『成田第三滑走路実現を目指す会』は、われわれの闘いでストップさせた。今度は石毛博道・相川勝重らの『第3滑走路実現を目指す有志の会』の策動を止める闘いを強めよう」と訴えた。
三里塚現闘員は「第3滑走路は空港の拡張にとどまらず、新空港建設にも等しいとんでもない攻撃だ。われわれ自身怒りをかきたてよう」と呼びかけた。
この日用意された「反対同盟ニュース」第28号は、団結旗開きを報道し、NAAの第3滑走路パンフを批判するとともに、作家の森村誠一氏や勝目梓氏など安保法制反対を闘う文化人からも賛同署名が寄せられていることを報じている。
9時すぎ、それぞれが担当地域に出発していった。婦人行動隊の宮本麻子さんは、成田市川上地区を回り、住民との対話を重ねた。ある男性は「NAAが出したパンフを読んだが読みづらくてあきれた。相川町長の真意が分からない。第3滑走路で住民を住めなくさせて、何が芝山町の発展なのか。これが町長のやることかね」と批判の声を強めた。
事務局員の伊藤信晴さんは芝山南部・小池地区などを回った。「第3滑走路などとんでもない話。町議選があるから相川町長に反対する議員を一人でも当選させるために運動するよ」「町長はこの辺の騒音がどんなにひどいか、ここに住んでみろと言いたい」などの激しい批判が相次いだ。
午後5時、市東さん宅離れに再集合して、それぞれが活動を報告した。各支援連メンバーから市東さんの農地取り上げに反対する署名、賛同署名の成果が報告された。町議選への関心の高さも確認された。萩原富夫さんが最後に「第3滑走路への怒りの強さをあらためて実感できた。町議選で芝山全体が政治的に活性化するので、次回は日程を選挙前の2月7日に前倒しして再び芝山を中心に訴えよう」と締めくくった。(O)
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