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韓国民主労総 9月末大ゼネストへ進撃 成果賃金の導入と全面対決

 20160908b-1.jpg韓国では、9月末の第2次民主労総ゼネストが、公共運輸労組を先頭に、7月をも上回る大ゼネストとして闘われようとしている。
 最大の争点は賃金体系の改変である。パククネ政権は労働法大改悪が破産に追い込まれる中で、公共部門に対する成果主義賃金の全面導入に狙いを定めてきた。高年労働者の賃金をカットする「賃金ピーク制」の導入に続き、一部の管理職のみに限定されていた「成果年俸制」を全労働者に拡大し、かつ業績評価の低い者は解雇できる「成果退出制」も導入する。しかもこれを、労働組合との団体交渉も一切拒否し、当局による就業規則の一方的変更によって現場に強制してきたのだ。

 9月1日、この問題を協議するために設定された政労交渉の場に、政府各省庁の関係者は一人も姿を見せずボイコットした。この強硬な態度はしかし、敵の非常な危機の表れだ。今や各組合が一斉に、全攻撃の実力粉砕を掲げて、第2次ゼネストに向かって走り出している。
 民主労総の組合員は言う。「成果主義とは、金もうけがすべての資本の論理を公共部門にも貫くことだ。最終的には全面民営化に行き着く。人間としてともに生きることを否定して、競争と差別のみを生み出す成果主義は絶対に間違っていると、韓国の全民衆に知らせるためのストライキをやる」
 この決意のもとに、公共運輸労組は鉄道労組2万人を先頭に、地下鉄、ガス、健康保険、国民年金、ソウル大学病院など15の公共機関6万2千人が9月27日から無期限ストライキに突入する。保健医療労組も全国の公立病院1万組合員が28日からストに入り、29日には大規模な上京闘争を展開する。
2大労総が共同闘争態勢
 民主労総の決起を受けて、韓国労総も動き出した。9月5日、民主労総と韓国労総の公共・金融部門が共同記者会見を開き、パククネ政権が態度を変えないならば最大規模のゼネストにこぞって突入すると宣言した。
 韓国労総傘下の公共労連は9月22日に5千人のゼネスト大会を開く。さらに金融労組は23日、労組として史上最大の10万人規模のゼネストに立つ方針だ。
 7〜8月を度重なるスト決起で闘いぬいてきた金属労組も、資本の総力を挙げた労組つぶし攻撃と激突する中から、9月ゼネストへの合流を目指している。9月3日にはソウルの現代(ヒョンデ)・起亜(キア)自動車本社前で、甲乙(カプル)オートテックとユソン企業での労組破壊攻撃粉砕を掲げた民主労総の労働者大会が開かれた。資本のどんな悪質な攻撃にも屈しない、この現場での不屈の闘いと団結が、金属労組組合員全体の決起を根底で支えている。
 現代自動車では8月下旬、資本が金属労組現代自動車支部のゼネスト戦列からの切り離しを狙って卑劣な動きをした。賃金ピーク制導入を今回は見送ると言い出し、労組執行部の合意を取り付けて交渉妥結=争議終結に導こうとしたのだ。だがこの暫定合意案は、8月26日の組合員投票で圧倒的に否決された。全組合員4万9665人の92・17%が投票し、賛成21・9%、反対78・05%の高率で、資本をとことん追い詰めるまで闘いぬくことが決定された。
 韓国労働者階級がゼネストで立ち向かっているパククネの労働改悪は、安倍政権が進めようとしている「働き方改革」とまったく同じだ。日本でも韓国のようにストライキを組織して闘おう!

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