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フランス 改悪労働法撤回せよ 9・15バカンス明けにスト 全国110都市で17万人が決起

20160922a-1.jpg 9月15日、バカンス明け第1回の労働法改悪反対闘争がフランスの110都市で17万人が決起して闘われた。労働者はあらためて怒りを爆発させた。
 ストライキに入ったのは、公共サービス部門、郵便、国鉄、パリ交通公団、エールフランス、航空管制労組など。デモは、パリの4万人を先頭にルアーブルの1万2千人、トゥールーズの5千人など、全国で闘われた。集会は「闘いはこれからだ」という宣言を発した。機動隊がデモ隊を襲撃し、衝突で32人が不当にも逮捕された。SUD(連帯労組)は次回の闘争を9月22日と提案している。

20160922a-2.jpg オランド大統領―バルス首相の社会党政権は、3月以来の巨大な労働法改悪反対運動に直面し、7月21日、憲法49条3項に基づく政府の強権発動をもって上院・下院での審議を中断し、採決抜きで労働法改悪案を成立に持ち込んだ。
 改悪労働法の核心は「労働組合との団体協約よりも就業規則を優位におく」という規定にある。雇用、賃金、労働条件、残業などの労働時間規制、有期雇用契約の契約終了前の解雇など、すべてが組合との団体交渉ではなく、各職場での労資の対人的「合意」によって決められる。労働組合の無力化・解体が狙いだ。
 SUD、CGT(労働総同盟)、FO(労働者の力)、FSU(教員統一組合連合)、FIDL(高校生独立民主連盟)、UNL(全国高校生同盟)、UNEF(全学連)などは、これに対する抗議行動をバカンス明けの9月15日に設定していた。連帯労組は鉄道労組(SUD-Rail)と教育労働者組合(SUD-■ducation)を中心に8月初頭から闘争の継続を訴え続けてきた。
教育改革反対でも実力闘争
 また9月8日、今季から実施される大学改革をはじめとする政府の教育政策に反対して、SUD、CGT、FSUなどが全国でストライキを闘った。大学改革・学校改革は教育の細分化・効率化などをめざすものだ。
 9月1日、中西部の都市ラ・ビルデューなどで、教育改革による学級削減(生徒数が定数に足らないという理由で)に反対して、教育労働者と保護者が夏休み明けの学校の再開を実力阻止する闘いに立ち上がった。
 世界大恐慌が深刻化する中、フランスでも大企業が首切りを強行している。メディア・通信企業ビベンディ傘下の携帯通信事業会社SFRで5千人の解雇に抗議するストライキが闘われた。ルノーの大量首切り計画に対しても闘いが始まる。
 「今年の秋は暑いぞ」というのがフランス労働者の合言葉になっている。共通のスローガンは改悪労働法の撤回だ。

写真〕 上・14回目の労働法改悪反対の全国闘争。「改悪労働法廃止」を掲げデモ(9月15日 パリ)
      下・学級削減に反対して保護者が校門を封鎖。右の横断幕は「生徒は困る。教師は苦しむ。
       保護者は怒る」。左は「私は生徒であって統計数字ではない」(9月1日)

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