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韓国 朝鮮核戦争を絶対許すな 〝サード撤回まで闘う〟 国策と非和解の激突に発展

20160919a-1.jpg  韓国では、北朝鮮の核実験をも新たな引き金として、一触即発の戦争情勢がますます激化している。しかしその真っただ中で、米の高高度迎撃ミサイル・サード(THAAD)の韓国配備に反対し、戦争阻止を呼びかける闘いが一層本格的に燃え上がっている。
 サード配備予定地とされた慶尚北道・星州(ソンジュ)現地では、「北朝鮮の核実験による安全保障の危機と国際情勢の急変」を理由に、星州郡の首長らが闘争の中止に動いた。ところがこれを突き破って、「サード撤回まで断固闘う。幕引きは断じて許さない」「韓国のどこにもサード配備はさせない」という住民の怒りと闘いが、さらに激しく噴出した。

 現地の住民たちは、9月14日からのお盆休みをも返上して、連日のキャンドル集会を繰り広げている。14日には1200人、15日にも1000人以上が郡庁前に集まり、「サードが撤退しない限り、キャンドルは消えない」と絶対阻止の声を上げた。
 配備の第3候補地とされた星州郡の外れにあるゴルフ場でも、隣接する金泉(キムチョン)市の住民が直ちに闘争委員会を組織して闘いに立ち上がっている。これまでは反対運動つぶしの常套(じょうとう)手段だった「国家安保に敵対するのか」という恫喝が、もはや通用しなくなったことは、パククネ政権に衝撃を与えている。
パククネの脅しをはねのけ
 韓国内では、パククネ政権与党のセヌリ党が韓国独自の核武装論を公然と主張し始めた。韓国軍はまた、有事にはキムジョンウンら北朝鮮政権トップを直接攻撃する作戦をも公表した。ミサイルと特殊作戦部隊を使い、北からの「攻撃の兆候」があると見なせば直ちに先制攻撃を加える計画である。パククネはまた、「国内の不純勢力や社会不安をあおる者への徹底した監視」を叫び、民主労総のゼネスト闘争やサード反対闘争への弾圧を露骨に要求した。
 星州郡の郡守らの寝返りが起きたのはこの直後だ。住民たちは7月のサード配備決定直後から郡庁舎前の広場にテントを張り、一日の休みもなく連日、キャンドル集会を開催してきた。だが9月11日、郡当局が突如、広場の使用を禁止した。テントや横断幕なども11日深夜までに撤去しろとの通告だ。
 12日にはさらに、全住民によって組織されていた「サード配備撤回星州闘争委員会」の解散が策動された。郡守や地元ボスなど一部の勢力は、解散に反対した委員が会場を出た後もその場に居残り、29人中わずか14人の賛成で「解散決議」を強行する暴挙に出た。
 しかしこれは、住民の怒りと決起をあまりにもなめきった策動だった。11日夜には事態を知った住民1千人が郡庁前に総決起し、広場の向かい側にある星州文化院前でキャンドル集会を開いた。12日にも200人が直ちに現場にかけつけ、「解散は無効」と宣言し、脱落した委員に代わる新たな委員を選出して闘争委員会を再建する闘いに入った。13日には郡庁前で闘いの継続を宣言する記者会見が行われた。
 朝鮮半島における戦争の危機の超切迫は、住民丸ごとの総反乱として始まった星州での闘いに新たな分岐と飛躍をもたらした。保守の地盤だった地域で始まった反乱は今や、農民が労働者と同盟して、「国策」と真っ向から非和解的に対決して戦争を実力阻止する闘いへと発展した。
「核には核」の反人民性弾劾
 それは同時に、「核には核」で対抗しようとする考え方そのものを反人民的として否定し、粉砕する闘いとなっている。9月13日、ソウルでは、民主労総とともに闘っている学生たちが「サード配備阻止」と並んで「北朝鮮核実験糾弾」のスローガンを掲げた。
 戦争を阻止する唯一の力は、労働者人民が国際的に連帯してともに決起し、戦争なしには延命できない各国の支配階級を打倒していく闘いの中にある。11月国際共同行動を朝鮮核戦争絶対阻止の闘いとしてかちとろう。

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