「5年でクビ」の就業規則改悪 動労千葉がCTSに抗議
JR東日本の子会社で車両の清掃などを請け負うCTSは10月1日、就業規則の改悪を強行した。これへの怒りに燃えて、動労千葉は9月30日午後6時、CTS本社前での抗議行動に立った。翌10月1日早朝には幕張と京葉のCTS事業所前での抗議行動を貫徹し、出勤してくるCTSやJRの労働者に、就業規則改悪を弾劾する「日刊動労千葉」を配布した。
CTSが強行した就業規則の改悪は、有期雇用の契約社員・パート社員について、①契約を反復更新した場合の雇用期間を最短4年、最長5年に制限し、②面接で選別された労働者だけを無期雇用に転換する、③今まで月給制だった契約社員の賃金を時給制に変える――というものだ。
これは、労働契約法による無期雇用への転換が始まる2018年を前に、非正規職を一斉に雇い止めにする攻撃だ。しかもCTSは、無期転換された労働者は「新規採用」として扱うと言う。いったん全員が解雇され選別されるのだ。また、無期雇用になったとしても、賃金は最低賃金で定期昇給もない。
9月30日夕方、CTS本社前に動労千葉の組合員と支援が結集した。関道利副委員長の司会で抗議集会が行われ、「5年でクビを許すな。無条件で無期に転換しろ」「時給転換を許さないぞ」とシュプレヒコールをたたきつけた。
●本当の闘いはこれからだ!
CTSで働く各組合員が、「1人の首切りも許さない。動労千葉が職場の過半数を握って、就業規則改悪を覆す」「職場の仲間から『頑張って』と言われてここに来ている。職場の仲間を信じて闘う」「何年も働いてきたのに時給にされるのは許せない」「生きるためにこの攻撃を打ち破る」と怒りを表した。
動労千葉の各支部代表も、CTSの組合員とともに闘いぬく決意を表明。特に、非正規職に低賃金を強いながら、自らは高給をせしめているJRからの天下り幹部への怒りが噴出した。動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が、「明日から長期戦に入る。絶対に屈しない」と宣言した。
行動をまとめた田中康宏委員長は、「明日からが本当の闘いだ。就業規則の改悪は人間として家族を持ち生きているCTSの労働者を虐待するものだ。2千万人の非正規職の全体が同じ状況に置かれている。労働者が団結して闘い、自分の力で未来を切り開こう。今日を出発点に動労千葉の力を集中し、安倍の『働き方改革』を粉砕しよう」と訴えた。
●動労千葉への加入呼びかけ
10月1日早朝、幕張と京葉のCTS事業所前で抗議行動が行われた。
幕張では、川崎昌浩書記長が「動労千葉は17春闘へ、CTSの労働条件改善を求めて闘う。労働者が団結してストに立ち上がれば就業規則改悪は打ち破れる。動労千葉に加入しともに闘おう」とCTSの労働者に呼びかけた。
京葉では、繁沢敬一副委員長が就業規則改悪を強く弾劾し、CTSで働く組合員が「この闘いをとおして最近は黙らない職場になってきた」「これからも働き続け、皆さんの怒りを集めて闘っていく」と決意を述べた。
●東労組が密室で改悪に合意
今回の就業規則改悪を引き出したのは、またしても東労組カクマルの裏切りだ。CTSは8月30日に就業規則改悪についての「修正提案」を出してきた。ところが、それに先立つ25日、東労組本部とJR東日本本社は、JR総連傘下のCTS労組やJR千葉支社さえ飛び越えて、「修正提案」について合意していたのだ。
この事実に怒りを燃やし、組織拡大で改悪を撤回させる決意を固め、動労千葉は闘っている。
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