除染作業強制に反対し動労水戸が連日のストライキを決行中!
動労水戸は、労働者と地域住民の了解なき除染作業に断固反対し、7月30日に委員長はじめ大子支部の検修・乗務員全員がストライキを決行し、青年労働者への作業強制を阻止した。ストは31日も闘われた。会社は管理職や他労組を使ってラジエター除染作業を強行している。絶対に許せない!
動労水戸は、当日朝に行われる作業指示が組合員に出されたらその場で指名ストに入るという、かつてない連日のスト態勢に突入している。(写真はストに決起した動労水戸大子支部の組合員)
JR東日本水戸支社が、水郡線・常陸大子運輸科で強行している気動車のラジエター除染作業に、青年労働者の不安と怒りが集中している。水戸と郡山を結んでいる水郡線の気動車は、放射能の高い地域を走行するので、ラジエターには放射能を含むチリが付着する。水戸支社は、当初このチリを圧縮空気で吹き飛ばそうとしたが、現場の労働者から怒りの声が上がり、昨年3・11以来この作業を中止してきた。今回、支社は「高圧水で洗浄すれば、飛び散らないから問題ない」として作業を強行した。しかし、会社は、テスト洗浄の際には雨具・ゴーグル・専用マスクでの完全防備で作業を行った。会社も放射能を扱う「除染作業」であることを認めている。
動労水戸は「ラジエター清掃は放射能を扱う除染作業である。危険がある以上、特に若い労働者には絶対に作業をさせてはいけない」と要求してきた。会社側は「国の基準より線量が低いから問題ない」とあくまでも作業を強制してきている。ウソと隠蔽で原発事故収束を宣言し、多くの人たちの怒りの声を無視して大飯原発を再稼働した国の「基準」を盾に、被曝労働を強制するJR東日本を絶対に許せない。会社は「福島では線量がもっと高い」と福島の現状を引き合いに出し、労働者の不安や当然の要求を黙らせようとしている。福島が高線量地帯であることを認めながら、何か対策を取るのではなく、「それくらいの放射線は我慢しろ」と言っているのだ。まったく無責任でデタラメ極まりない。労働組合には人々の命と安全を守る社会的責任がある。動労水戸は、福島をはじめ放射能と闘うすべての人々との連帯にかけて、とことん闘っている。
こうした労働者と地域住民や乗客に対するJR東日本の安全無視と無責任は、鉄道会社としてのすべての責任を外注会社に丸投げする、10月1日からの「検修・構内業務外注化」に現れている。労働者が被曝しようが、ホットスポットができようが、安全がないがしろになろうが、その責任はJRではなく「関連会社」にすり替えられていこうとしている。会社は、外注化を今後あらゆる部門で進めていくと明言している。労働組合が「被曝労働」も「外注化」もやむを得ないこととあきらめた時、命も安全もより一層切り捨てられていく。
7月29日、20万人もの人々が原発の停止と再稼働反対を訴え、国会議事堂を包囲する行動に立った。原発事故と放射能汚染に対し、なんら責任を取らない国や大企業に対する怒りは社会に満ちあふれている。そして、実は、官邸前・国会前情勢は職場にある。反原発闘争で起きていることは、職場でも起きている。変革する力は職場の中に、労働者の中にある。外注化阻止決戦は、大子支部の連日スト態勢として激しく開始された。外注化阻止決戦は、8月が勝負だ。共に闘いぬこう!(茨城・T)
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