日教組教研集会 労組交流センターが「教組こそ社会を変える先頭に」と訴え
日教組第66回教育研究全国集会が2月3~5日、新潟市で開催された。49年ぶりの新潟市での教研集会には、初日の全体集会で約3千人、3日間で延べ1万人近くの教育労働者が全国から参加した。
韓国、アメリカ、全世界で、労働者民衆が社会の根底的変革を求めて巨万の決起を開始している情勢下での今次教研集会は、日教組教研の歴史的使命が問われる集会だった。1951年の第1回教研集会に「教え子を戦場に送るな」のスローガンを掲げて朝鮮戦争反対の先頭に立った日教組が、今こそ安倍の戦争と民営化攻撃に真っ向対決するときだ。
新潟労組交流センターと全国労組交流センター教育労働者部会の仲間は3日、全体集会行きのバス乗り場や各分科会会場前で、「教組は社会を変える先頭に!」と大書した横断幕を掲げて情宣活動を行った。「韓国、アメリカの数百万の決起の中軸は労働組合。その先頭に教育労働者が立っている」「日本でもゼネストで闘おう」と訴え配付した「教育の民営化絶対反対!」の教労部会ビラ、「被曝と帰還の強制反対署名」のリーフ、そして「トランプ・安倍を打倒しよう」の見出しが躍り、「原発いじめと対決を」「評価制度に絶対反対」の教育労働者のアピールを掲載した『前進』は、圧倒的に注目され約700部が手渡された。
しかし全体集会での岡島真砂樹委員長代理のあいさつは、英国のEU離脱やトランプの大統領就任を「世界はどんどん内向き志向」と資本主義の危機を嘆き、韓国やアメリカの労働者の決起にはまったく触れない。「いじめ」問題についても、それを生み出している新自由主義による教育の破壊と、職場の団結が奪われている現実には言及しない。国家・資本と折り合いをつける「参加・提言・改革」路線が完全に破産している。
また、日教組本部は右翼対策を口実に警察権力に警備を要請し、全体集会からはIDカード所有者以外は閉め出した。保護者や地域の労働者にも開かれた自主教研の理念を自らうち捨てたのだ。ますます屈服と腐敗を深める日教組指導部を現場の闘いで打倒しよう。
情宣活動での「被曝と帰還の強制反対署名」の訴えには、何人もの組合員が駆け寄り、「職場でも集めます」と署名した。教育労働に誇りを持ち、日々苦闘している現場労働者には闘う力がある。怒りを組織し、職場から闘う教組をつくろう!(A)
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