障害者作業所つぶし許すな デッチあげ逮捕に怒り拡大 髙橋道子さん釈放を! 共謀罪阻止!
2月15、16日の神奈川県警公安3課による、障害者支援施設「にしおぎ館」代表・高橋道子さんデッチあげ逮捕と関連施設の不当家宅捜索(前号既報)に怒りが燃え上がっている。にしおぎ館とさまざまなつながりを持つ人たちが支援に駆けつけ、にしおぎ館では職員・仲間がいっそう団結を固め奮闘している。
横浜や東京・杉並では弾圧粉砕の闘いが始まった。17、20、22日には神奈川労組交流センターがJR根岸線関内駅前で、19日には東京西部ユニオンや全学連などがJR中央線西荻窪駅前で街頭宣伝を行った。「デッチあげ逮捕許すな!」と訴えるビラが連日500〜600枚、通勤の労働者などに手渡され、「ひどい弾圧だ」「がんばって」と怒りの声が広がっている。横浜ではビラを読んだ労働者が「カンパを送りたい」と電話で申し出、杉並では「にしおぎ館を知っている」という男性などから総額1万3千円のカンパが寄せられた。釈放要求の署名は日々拡大している。
●作業所運営を破壊する暴挙
2月15日、神奈川県警公安3課は東京・杉並区の障害者作業所にしおぎ館を家宅捜索し、高橋さんを「詐欺罪」容疑をデッチあげて逮捕した。同日、高橋さんが日を替えて働く同じ法人の横浜市内の作業所「クーニーズショップ」と高橋さんの自宅も不当捜索し、翌16日には神奈川労組交流センターと前進社神奈川支社を捜索した。一昨年夏の東京・練馬区の障害者作業所「オープンスペース街(まち)」への「詐欺罪」容疑デッチあげによる家宅捜索と職員2人の不当逮捕と同じ暴挙であり、絶対に許すことができない。
にしおぎ館への家宅捜索は作業所の運営破壊そのものだ。この日、利用者が集まり始めた朝10時半、神奈川県警公安3課の刑事ら7〜8人がにしおぎ館に踏み込み、立会人以外を排除した上で、9時間も捜索を行った。開始から30分後、高橋さんに突然令状を示し逮捕した。警察は「押収」と称し、「容疑」とは何の関係もない職員の勤務表や給与明細、5年分以上の業務日誌、業務用パソコンなど、作業所運営に欠かせない100点以上の物品を強奪した。
今回の弾圧は、所属する神奈川労組交流センターの会合のために、高橋さんが横浜市内にある会議室を「福祉保健活動従事者(団体)」として登録して会館から許可を受け、規定通り「減額」によって料金を支払ったというだけだ。これがどうして「詐欺」なのだ。
作業所は、年間事業の一環の「人権平和にかかわる活動」として原発問題や雇用・労働問題に取り組み、国鉄1047名解雇撤回闘争を支援してきた。この活動として職員と障害者が一緒に集会や会議を行ったことがなぜ違法なのだ。「詐欺罪」容疑は完全なデッチあげであり、「共謀罪」の先取り攻撃だ。
●労働と共同性奪還する闘い
障害者共同作業所は70年安保・沖縄闘争の中から生まれた、障害者とともに労働者家族が生きるために自主的に建設された団結の砦(とりで)だ。国鉄分割・民営化から本格化した新自由主義攻撃との闘いの中で、福祉においても民営化法=障害者総合支援法撤廃にむけ、生きるために労働組合をつくり地域に団結を拡大し闘ってきた。労働を奪い返し、共同性を奪い返す闘いだ。弾圧をはね返し、杉並、横浜の作業所を守り、「津久井やまゆり園事件」を生み出す政府・資本家階級の優生攻撃を粉砕しよう。
弾圧は追いつめられた安倍と小池のあがきだ。
第一に、世界を核戦争に引きずり込む安倍とトランプの2・10日米首脳会談こそ弾圧の引き金だ。新共謀罪制定や辺野古新基地建設、福島圧殺や労働法制改悪に突き進む安倍を打ち倒そう。
第二に、安倍の先兵・小池都知事の「東京都丸ごと民営化」こそ作業所破壊・福祉解体の元凶だ。都議選決戦―都労連決戦―小池打倒の闘いとして、北島邦彦さんの都議当選で反撃しよう。
第三に、障害者作業所の仲間はともに労働者階級の一員として団結して闘おう。「津久井やまゆり園事件」を二度と許さず、労働組合と結びつき、民営化法=障害者総合支援法撤廃の闘い、すべての作業所に合同労組をつくって労働と共同性を取り戻す拠点を建設して反撃しよう。
監獄に入るべきは、労働者が生きられない社会をつくった安倍や小池だ。全国から怒りの声を上げ、高橋道子さんを絶対に奪い返そう。
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