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3・22東京 共謀罪に直ちに反撃 反戦・反原発運動と労組つぶし狙う デッチあげ弾圧 弾圧被害者が怒りの告発

20170327a-1.JPG 3月22日夜、東京・千代田区の日比谷図書文化館で、現代の治安維持法と闘う会の主催で「戦争のための思想処罰・団結破壊法 新共謀罪を粉砕しよう! 3・22集会」が開催された。21日に強行された新共謀罪法案の閣議決定に怒りを燃やす230人の参加者が会場を埋め、4〜6月の闘いで国会成立を絶対に阻止しようと誓いあった。
 共謀罪は、野党が主張するように「将来的に適用対象が拡大されるおそれがある」などというものではない。すでに闘う労働組合や市民団体をターゲットとした攻撃が次々とかけられている。

記者会見開き政治弾圧暴く
20170327a-2.JPG 事実を告発し全社会的な反撃に打って出るため、集会に先立って夕方に霞が関の弁護士会館で記者会見が行われ、昨年以来のデッチあげ事件の被害者8人が出席した。
 埼玉では今年1月、反原発運動つぶしのための露骨なデッチあげが行われた。NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)埼玉のメンバーが割り勘でレンタカーを借りて福島の視察ツアーを行ったことが「違法な『白タク』行為」だというのだ。福島の深刻な放射能汚染の実態を知り伝えることを通じて「福島は安全」「避難解除しても問題ない」という政府のうそを暴いたことへの報復だ。不当逮捕された幼方(うぶかた)忠雄さんは、「労働組合を萎縮(いしゅく)させ、運動をつぶすための弾圧だ」と喝破した。
 軍産学連携が進む大学の現実を変えようと団結して立ち上がる学生たちに対しても、国家権力が襲いかかった。東北大学学生自治会の青野弘明さんは、15年の京大反戦ストライキに対する不当弾圧をめぐり、昨年、京都地裁で行われた公判で法廷警備員の足を蹴ったとして「公務執行妨害」で1月末に逮捕された。しかし、事実はまったく逆だ。当日「反戦ストは組織的犯罪」と言い切る裁判官に傍聴席から怒りの声が上がると、機動隊と警備員とが傍聴者全員を暴力的に構外へ排除したのだ。
 2月には、横浜市内にある障害者の共同作業所に対し、市内の研修室を労働組合の闘争支援や会合のために利用したことを口実に神奈川県警が「詐欺」をデッチあげた。団結禁止・共謀罪そのものだ。作業所の活動妨害のために、9時間もの家宅捜索やパソコン・日誌の押収も行われた。
 昨年の夏には、千葉で障害者の不当解雇をめぐって市当局と闘い、大きな社会的注目を集めてきたユニオン習志野の委員長らが不当逮捕された。警察が組合事務所の賃貸契約に対し「うその目的を言って契約した詐欺」とデッチあげたのだ。ともに闘ってきた鉄道労働者の組合である動労千葉の事務所にも「詐欺を共謀した」として長時間の家宅捜索が強行された。
 会見の最後には、同席した弁護士も国家権力と裁判所を弾劾し、共謀罪の悪らつさを暴いた。
共謀罪は戦争国家化の一環
 夜の集会では弁護士の西村正治さんが特別報告を行い、新共謀罪法案の問題点を解説した。さらに、神戸学院大学の内田博文教授による「治安維持法と共謀罪」と題した講演が行われた。
 刑法学者である内田さんは、治安維持法が当時の日本の侵略戦争の拡大に照応して拡大・適用されていったこと、政府には限定解釈の意思がそもそもなく、検察官主導の刑事裁判が横行したことなどを指摘した。また、共謀罪は戦争国家のための法整備の一環であり、すでに日本が戦争国家化を進めてきていること、共謀罪の適用に歯止めなどなく、真の狙いはむしろ際限のない対象の拡大にあることを明らかにし「『私には関係ない』ということはありえない」と、すべての人びとの課題としてこれを粉砕しようと強調した。
 続いて記者会見を終えた弾圧被害者が発言に立ち、大きな拍手を受けた。地域・職場での反撃と、獄中での完全黙秘の闘いによってデッチあげ弾圧は打ち破れる! 全員がいっそう確信を深めた。
 「権力のいう〝共謀〟とは私たちの連帯であり団結だ。生きるために〝共謀〟して団結していきましょう!」――弁護士の森川文人さんが明るく締めくくった。今国会での成立阻止へ闘おう!

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