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群馬合同労組 中央タクシー分会大勝利 不当労働行為打破し乗務復帰

20170413a-1.jpg 3月27日、群馬県労働委員会は、群馬合同労組中央タクシー分会組合員に対する固定残業手当の毎月約8万円の減額ならびに2015年冬の賞与減額について、明白な不当労働行為を認めて、中央タクシーに対して支払いを命じた。15年6月の段階での分会長の乗務外しについては棄却命令だったが、会社は3月31日に分会長に乗務に戻すことを伝えた。実に1年10カ月ぶりの復帰である。また申し立て以降になされた16年夏・冬の賞与ゼロについても、4月11日、命令された金額と合わせて支払われた。完全な勝利だ。合同・一般労組全国協をはじめ全国からの支援に感謝する。

 闘いは新たな段階に入った。何よりも組織拡大の好機が到来している。勝利命令の交付とほぼ同時に行われた36協定の労働者代表選挙では会社側候補18票対川谷内分会長6票、棄権2票。重大な変化が始まったのだ。
 勝利の核心は、3人の分会が職場闘争を徹底的に闘ってきたことだ。違法な長時間労働、労働時間管理の放棄、果てはタコグラフや乗務日報の改ざん、パワハラ、安全無視――こうしたブラックな職場の現実に対する根底的な怒りが爆発した。この怒りが、国鉄闘争を闘ってきた群馬合同労組の労働運動と結合したとたんに、上司のつるし上げ、本社への抗議行動、団体交渉闘争、安全順法闘争、労基署への申告・告訴、3波のストライキ、街頭デモなどなど、闘いがどんどん拡大発展していった。労働委員会闘争は、こうした職場闘争をベースにしながら、この職場闘争を発展させる闘争として決定的な意義をもった。組合員を兵糧攻めにし追いつめる不当労働行為にくさびを打ち込み、逃げ得を許さなかった。さらにこの職場の闘いは組合のブログなどで迅速に詳細に公表され、組合員、地域の仲間の感動・共感を生み出し、支援が広がった。中央タクシーの労働者からも注目され、会社に対する怒りと組合に対する期待が高まった。
 当初、運転手不足で1日16〜18時間拘束もざら、パワハラが絶えなかったが、組合の闘いで職場は一変した。安全無視も組合の追及で開き直りを許さなかった。こうした職場闘争を可能にしたのは、労働運動に絶望していた組合員が国鉄闘争の勝利の地平を知り、団結して闘えば必ず勝てるという確信をものにしたことである。国鉄分割・民営化以来の30年は、新自由主義による労働者が生きていけない現実と、体制内労働組合の屈服と堕落をつくり出した。しかし労働者が腐ったわけではない。韓国・民主労総のように、職場闘争を基礎にゼネストで社会をひっくり返そうという闘いと呼びかけが発せられれば、日本の労働者の決起は必ず巻き起こる。中央タクシーの勝利はそのことを証明した。孤独と絶望、怒りの中にある労働者との壮大な結合をつくりだそう。都議選闘争もそのような闘いとして団結して勝利しよう。
群馬合同労働組合・清水彰二

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