三里塚一斉行動――住民の空港への怒りと結合し情宣
7月16日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は51回目の空港周辺地域への一斉情宣行動を行った。7月9日の「三里塚現地闘争&樫の木まつり」の大成功で全員の意気が上がっている。
午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに20人が集まり、打ち合わせを行った。
伊藤信晴さんが「NAA(成田空港会社)による空港機能強化見直し案が発表され、各市町の成田空港騒音対策地域連絡協議会(騒対協)への説明会が始まっている。とりわけ横芝光町での反対が強い。見直し案で住民をだますことはできない。追い打ちをかけよう」と提起した。
市東さんは、「われわれの宣伝が住民に浸透してきている。少しでもNAAのペテンに気づいてもらうようがんばろう」と呼びかけた。
太郎良陽一さんも「7・9をやり切った。この勢いでNAAの策動を打ち砕こう」と奮起を促した。
NAAの「見直し案」のペテン性を前回より踏み込んで解説した「反対同盟ニュース」第46号と「7・23天神峰カフェ」のチラシを携え、それぞれの担当地区に向かった。
伊藤さんは、この間、横芝光町の戸別訪問を積極的に行っている。7月8日に騒対協の説明会が行われ、反対意見が噴出した。これと呼応する形で、住民との対話を重ねた。
太郎良さんは成田市と芝山町を回り住民と話し込んだ。芝山では抗議に立つ住民の息吹をしっかりと実感し、住民との関係を深めた。
午後5時から市東さん宅離れで一日の行動の集約が行われた。新聞報道で「移転合意」と出された芝山町中谷津部落では、実際はみんなが賛成でまとまったわけではないことが報告された。
成田市十余三部落では「親戚が再移転を強制される加茂部落にいる。これ以上空港を拡張する必要はない」との怒りの声が聞かれた。
芝山町では、移転推進で金もうけに走る元反対同盟の石毛博道、相川勝重町長への怒りが高まっている。「騒特法(特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法)の関係で新たな建物建設が禁止されているのに、なぜ空港で町が栄えるなどと言えるのか」との怒りが噴出している。「第3滑走路は若い人ががんばっているから絶対にできない」との激励の声も寄せられた。空港機能強化案「見直し」が、実質は全然「見直し」になっていないことが共通した認識になりつつある。
最後に市東さんが「暑い中御苦労さまでした」と全員の奮闘をねぎらい、次回の行動を8月20日に行うことを確認した。5年目に入った周辺一斉行動の粘り強い闘いが確実に住民と結びつつある。「空港機能強化断固反対」の看板が増えている。千葉県知事に「白紙撤回を要求する」という住民の行動も始まった。
反対同盟は、各地の労農学市民がこの周辺一斉行動の情宣に参加することも呼びかけている。これに断固応えよう。(O)
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