常磐線延伸=帰還強制と闘う 動労水戸先頭にいわき集会 〝住民と労働者の命守る〟
JR労働者に被曝労働をさせ、被曝・帰還を住民に強制する常磐線の10・21富岡延伸に絶対反対を掲げ、動労水戸(国鉄水戸動力車労働組合)は9月23日、いわき市平中央公園で集会を開催し、デモを行った。福島や全国から320人が結集した。動労水戸は辻川慎一副委員長のエルダー出向をめぐる不当配転粉砕、解雇阻止のストライキを前日の22日に打ち抜き(別記事参照)、組合員・家族会の大結集でいわきに登場した。集会後、いわき駅前までのデモは青年労働者がコールを牽引(けんいん)し、熱い訴えをいわきの人びとの心に届けた。
■東京五輪のために被曝させるな
JR東日本は10月21日からの常磐線の富岡(福島県富岡町)までの営業運転再開に向け、線見(せんみ)訓練を行っている。運転席の内部ですら毎時4マイクロシーベルトもの高線量が出ているという。人が立ち入ってはいけない高線量だ。国と資本はこれほどの放射能に労働者、乗客をさらし、福島第一原発直近へ福島の住民に帰還を強制しようとしている。
動労水戸は鉄道労働者の誇りをかけ、労働者と住民の命を守るため絶対反対の闘いに立ち上がっている。集会はそのただ中で開催された。
司会を動労総連合青年部の照沼靖功副部長(動労水戸)が務めた。動労水戸の石井真一委員長は主催者あいさつで、2020年東京オリンピックに向けた常磐線全線開通攻撃は「自治体、郵政、NTT、水道、学校などの労働者を被曝させ命を差し出せという攻撃だ」と弾劾し、「労働組合が団結して闘う情勢が来ています。私たちはストを闘う労働組合をつくろうと、動労総連合を全国につくって闘っています。解散・総選挙と真正面から闘い安倍を打倒しよう」と訴えた。
続けてふくしま共同診療所の布施幸彦院長が、いわきで甲状腺エコー検査を行っていると報告した。福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんは、子どもをだしにした帰還強制を弾劾し、参加者は怒りをともにした。
■福島はじめ全国から連帯と決意
全国からの訴えの先頭にNAZEN東京の佐藤賢一さん(江戸川区職)が立ち、公務員労働者が自らの課題として被曝労働拒否の闘いに立つことを訴えた。都庁ふくしま署名解雇者の柿沼庸子さん、八尾北医療センター労組、広島連帯ユニオンが動労水戸と連帯し闘う決意を表明した。
全国統一闘争としていわきに結集した動労総連合が組合旗を林立させて並んだ。動労総連合の川崎昌浩書記長(動労千葉)が「11・5労働者集会と改憲阻止1万人大行進で安倍とトランプを串刺しにする闘いを実現しよう」と熱く訴え、動労総連合各単組の決意表明が続いた。
「被曝労働拒否をたたかう動労水戸支援共闘」の小玉忠憲代表が「オリンピックは大手ゼネコンに金をぶち込むだけだ」と弾劾し、支援共闘の拡大を訴えた。
全学連の洞口朋子さん(法政大学)が「衆院選で全学連委員長・斎藤いくまを押し立て東京8区から安倍打倒、小池打倒の闘いを始めよう!」と宣言し、会場は沸き立った。
動労水戸から、青年部の會澤憲一さんが「団結して延伸を阻止する闘いをつくる」と決意を語り、家族会の辻川あつ子さんが「これからも福島の希望の先頭で闘いたい」と述べた。国分勝之副委員長が行動提起を行った。
■衆院選に総力で立ち安倍打倒へ
集会後のデモ行進がいわき駅前に到着すると、鈴なりの大注目で迎えられた。
駅前集会の最後に、自身の解雇をめぐってJR東日本と非和解の闘争を貫いている動労水戸の辻川副委員長がまとめに立った。
辻川副委員長は「昨日のストで、自分の解雇をめぐり職場の全労働者に訴えました。それにこぶしをあげて応えてくれたのは清掃労働者の青年です。福島の人びと、非正規の労働者にとって本当に信じられる存在が登場した時、その人たちは声を上げて一緒に闘えるようになる。3・11から6年半、ついにその目前に来た。富岡延伸したら終わりじゃない。そこから安倍政権と日本の国家の崩壊が始まる。だからどんなことがあってもあきらめずに闘い続ける」と宣言し、「10月22日の衆院総選挙へ、全学連・斎藤委員長の決断に応え渾身(こんしん)の闘いを打ち抜き、数万数十万の支持を生み出そう」と力をこめて提起した。
〔写真〕上:動労水戸家族会を先頭に常磐線富岡延伸に絶対反対しデモ(9月23日 いわき市平)
下:いわき駅まデモを闘いとり、常磐線延伸阻止、衆院選勝利へ団結
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