福島県に署名1万筆提出 学校検診を打ち切るな
6月28日、「被曝と帰還の強制反対署名運動」が第6次集約分1万筆の署名を福島県に提出し(合計提出数は4万7千筆)、申し入れ行動を行った。県は前回の昨年11月同様、物置きのような「会議スペース」で双方6人ずつ、30分間のみと条件をつけてきたが、ふくしま共同診療所の布施幸彦院長を中心に総勢11人の申し入れ団全員が中に入り、署名とともに怒りをたたきつけた。(写真)
「帰還するかしないかは一人ひとりの判断によるものであり、国の避難指示解除によって帰還を強制されるものではない」との県の回答には「ふざけるな!」と思いつつも、現実に約16%の住民しか帰還していない現実を突きつけられている県当局の敗北感もにじんだ。
今回、最も力を入れたのは甲状腺エコー検査の学校検診の打ち切りを絶対に許さないという申し入れだった。現在、2700人を超える「経過観察」の子どもがいるが、その中の1人をお孫さんにもつNさんが、すでに甲状腺がん摘出手術を行っている大越良二さんとともに怒りをこめて県を追及した。Nさんのお孫さんは5年前、第1回の甲状腺検査で7㍉の結節が見つかってB判定となり経過観察とされた。1年後には13㍉と進行性を示したにもかかわらずさらに経過観察とされ、今年の4月にはすでに20㍉を超え、県立医大がやっとこの夏の手術にむけて動き出した。本人も家族も転移や浸潤を心配し不安の日々だ。10㍉を超えたら手術という国際基準を無視し、被害を過少に見せるためだけに手術を遅らせているとしか思えない県立医大のあり方を大越さんらが厳しく弾劾し、検査と治療の充実を訴えた。
7月8日には 甲状腺検査評価部会が開催される。学校での集団検診の打ち切りと健康被害の抹殺を絶対に許さず、さらに「被曝と帰還の強制反対署名」を集めよう。改憲・戦争阻止大行進運動の前進で、原発再稼働と核武装化へ突き進む安倍政権をたおそう!
(福島診療所建設委員会・遠藤義人)
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