常磐線全線開通・車掌削減に反対 動労総連合 JR東本社に申し入れ行動
動労総連合は10月15日、JR東日本本社に対する申し入れ行動に立った。行動の趣旨は、①常磐線の全線開通に反対する、②常磐線の特急列車の車掌削減と水郡線のワンマン運転拡大に反対する、③国鉄1047名の解雇撤回へ、JR東日本に団体交渉の開催を求める、の3点だ。
JR東日本本社を前にする新宿駅南口に、動労総連合と支援は組合旗を林立させて勢ぞろいした。国鉄闘争が力強く継続されていることを社会に示し、JR資本に突きつけたのだ。
動労水戸の石井真一委員長と動労総連合の川崎昌浩書記長が、JR東日本本社への申し入れに向かった。動労総連合の申し入れに対してJRはこれまで門前払いを繰り返してきたが、この日は異例にも署名の提出を受け入れると表明した。動労水戸が呼びかけ、全国から寄せられた常磐線全線開通に反対する署名は、5100筆を超えた。署名を受け取ったJR東日本本社の勤労課職員も、「この署名には重みがある」と言わざるをえなかった。
申し入れと並行して、新宿駅南口で集会と宣伝行動が行われた。
動労東京の吉野元久委員長が司会を務め、動労総連合の田中康宏委員長が行動の趣旨を道行く人びとに訴えた。田中委員長は、福島第一原発事故がなんら収束していない中で、原発の直近に電車を走らせる常磐線の全線開通は労働者と乗客に被曝を強いる暴挙であること、常磐線特急の車掌削減は鉄道の安全を崩壊させることを暴いた。また、国鉄分割・民営化による解雇は2千万人が非正規職とされた現在の社会の出発点になったからこそ解雇撤回闘争を継続すると表明した。
動労総連合1047協議会の小玉忠憲代表が、「国鉄分割・民営化は不当労働行為の塊だった。絶対に許せない。だから私は三十数年、解雇撤回を闘ってきた。JRが解雇撤回の団交に応じないなら、力で解雇撤回をもぎ取るしかない」と怒りをたぎらせた。
動労水戸の国分勝之副委員長は、常磐線を全線開通させて放射能に汚染された地帯への帰還を強制する安倍政権とJRを弾劾した。そして、常磐線特急の車掌削減と水郡線のワンマン運転拡大に反対し、動労水戸は16、17日にストライキに立つと宣言した。
JRへの申し入れを終えた動労総連合の川崎書記長と動労水戸の石井委員長がその様子を報告した。
動労総連合の各単組から、動労連帯高崎、動労福島、動労神奈川の発言が続いた。行動の最後に、全参加者がJR東日本本社に向けてシュプレヒコールをたたきつけた。
その後も、東京労組交流センターをはじめとする支援は、同じ場所で、11・4日比谷への結集を訴える街頭宣伝を続けた。
16、17日には動労水戸が水郡線大子運輸科営業所と勝田運輸区でストライキに立った。「労働組合のない社会」をつくって改憲をたくらむ安倍政権に対し、その攻撃の最焦点になっている国鉄職場から、闘う労働運動の復権に向けた火の手が上がった。これをテコに11・4日比谷への大結集の実現へ突き進もう。
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