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セブン株主総会に抗議 「賃金上げろ、チャージ下げろ」

セブン本社に向けてシュプレヒコール(5月26日 東京・四谷)

セブン&アイ・ホールディングス株主総会当日の5月26日、コンビニ関連ユニオンは東京・四谷のセブン―イレブン・ジャパン本社前で抗議行動を闘った。
コロナ禍や大恐慌情勢の中でセブン資本は崩壊の道をたどっている。セブンペイに続き、IT事業も完全に失敗した。外資系の株主の要望に沿って、不振が続くそごうや西武などの百貨店を切り離し、社外の取締役を過半数にする人事案などを、現場の労働者の権利や生活を無視して総会で決定しようとしていた。加盟店オーナーを始めとした労働者の怒りは爆発寸前だ。
一方でセブン資本は東大阪南上小阪店の松本実敏オーナーを先頭とした決起に追い詰められている。24時間営業の強制などセブン本部の悪らつなやり方が全社会的に明らかになる中で、松本オーナーに続く時短(時間短縮)決起が増え、巨大独占資本の支配を崩すところまできている。
本社前でセブン本部社員の河野正史・コンビニ関連ユニオン委員長は「セブンを支えているのは経営陣ではなくオーナーも含めた労働者だ。生活できる賃金をよこせ。そのためにチャージ(本部への上納金)を下げろ」とアピール。さらに九州から駆けつけた元オーナーは「私はセブン本部から脅しを受けた。店舗契約を解除され、高額の違約金を請求された。社員の皆さんも、この会社の体質を変えるために一緒に声をあげましょう」と訴えた。
また6月23日に判決を迎える松本オーナーの裁判への結集も訴えられた。

セブン団交 松本オーナーも参加
30日には都内で、コンビニ関連ユニオンがセブン―イレブン本部との団体交渉を闘った。この交渉は、2019年7月5日に開催が約束されていたが、セブン本部が当日になって突如拒否したものだ。当時、松本オーナーの決起を受けてコンビニ問題がメディアで大きく報道される中、団体交渉をして「ユニオンが24時間問題で本部と交渉」と報道されれば、「オーナーに混乱が生じる」ことを恐れ突然拒否してきたのだ。コロナを口実に3年間交渉が拒否されたままだったが、粘り強い運動の成果でついに交渉再開をもぎとった。
これは第一に、団体交渉拒否は不当労働行為であると、河野委員長に対する2回の降格減給処分ともあわせて長野県労働委員会に救済申し立てを行い、審理を闘ってきたことで、もはや拒否を続けられなくなったからだ。第二に、拒否後、松本オーナー始め全国のコンビニオーナーとともに公正取引委員会に集団申告闘争を展開してきた結果、公取委が「24時間営業強制は優越的地位の濫用(らんよう)にあたる」と判断し、セブンに自主的改善を求めることになったため交渉を拒否する意味がなくなったからだ。
再開された団体交渉には松本オーナーも参加し、活発に発言した。団交では主に24時間営業強制問題を激しく追及した。公取委の新ガイドラインでは、本部社員が24時間営業を強制した場合は不法行為となるが、実際には24時間強制がまかり通っている。それを規制するために就業規則の懲戒事項に明記することを求めた。本部はすべてをかわすことはできず、次回を8月8日として交渉を継続することになった。
すでにセブンの時短店は2千を超えているが、時短したくても本部からの圧力でできずにいるオーナーは少なくない。今後の就業規則をめぐる交渉で、自由に時短ができる状態を勝ちとる突破口は開かれた。

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