医療と戦争は相いれない 都立病院独法化反対貫き集会
10月16日、東京・錦糸町で「都立病院独法化に反対 10・16集会&デモ」(集会実行委員会主催)が行われた。小池百合子都知事は今年7月1日をもって都立8病院と公社6病院、東京都立がん検診センターの地方独立行政法人化を強行。これに反対し、この2年、都議会包囲デモや都への申し入れを行ってきた医療・介護・福祉労働者、そして病院周辺地域で患者や家族とともに運動を広げてきた仲間が結集し、独法化を打ち破る決意を新たにした。
当日は100人の会議室が埋まる大盛況で、各地の独法化された病院からも労働者が参加した。安倍国葬強行に続き、軍事費の2倍化、さらに保険証廃止・マイナンバーカードとの一体化などの社会保障全面解体を狙う岸田政権への怒りと新たな闘いへのエネルギーがあふれる集会となった。
冒頭、2年間の闘いを振り返るスライド・動画が上映された。東京労組交流センターの仲間が基調提起を行い「国鉄分割・民営化以来の新自由主義の大破綻を居直り、さらなる民営化を進め、社会のすべてを軍事優先にする攻撃。その要に都立・公社病院の独法化がある」と独法化反対闘争のもつ位置を明快に提起。「労働組合が立った時、独法化・民営化を止めることができる」と呼びかけた。
続いて、墨東病院のある地元・錦糸町で活動する「墨東患者・市民の会」と、世田谷の松沢病院周辺で活動する「松沢病院を守ろう!交流会実行委員会」の仲間がアピール。「7月1日の独法化強行をこえ、いろいろな人を巻き込んで運動を広げる段階に入っている。もっと大きなうねりにしたい」「医療が医療ではないものにされようとしている。独法化反対は戦争反対の闘いだ」と口々に思いを語った。
さらに、相次ぐコロナのクラスターと闘いながら独法化反対闘争の先頭に立ってきた医療・介護・福祉の現場労働者が次々と発言。労働組合の闘いで戦争協力を阻止し、医療・福祉を取り戻そうとの熱い訴えが続いた。保健所で働く自治体労働者も駆けつけ、「公的部門で医療を保障しろというのは当然の要求だ」「労働者が中から声を上げることが重要だ」と訴えた。
また、7月8日のストライキ時に都立病院独法化反対闘争を担う仲間と共に厚生労働省へデモを行った船橋二和病院労組の仲間もアピール。コロナ下の2年間で何一つ変わらない医療現場の状況に怒りを表し、「病院に行けずに亡くなった人がたくさんいたことを絶対に忘れてはいけない。医療・福祉は社会保障だという声をますます大きくしていきたい」と語った。
続いて動労千葉の佐藤正和副委員長が11・6労働者集会への参加を訴えた。
集会後、独法化された墨東病院の近くを通る恒例のコースでデモに出発。「独法化強行の小池を許すな!」「戦争進める岸田を倒そう!」のコールを響かせ街頭の人々と合流した。
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