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天神峰カフェ開く―90年現闘本部封鎖攻撃との闘いを学習

天神峰カフェ後に、東峰開拓組合道路から機動隊宿舎に接近しフィールドワークを行った(1月15日 成田市)

農地強奪攻撃との対決が続く成田市天神峰の市東孝雄さん宅中庭で1月15日、「天神峰カフェ」が開かれた。
市東さんの天神峰農地に建つ建物(離れ、ビニールハウス、作業場など)の収去強制執行の授権決定への執行抗告に対し、東京高裁第2民事部(渡部勇次裁判長)は、1月11日付で反動的棄却決定を下した。また、反対同盟所有のヤグラ・看板についても東京高裁第4民事部(鹿子木康裁判長)が10日付で棄却決定を出している。許せない! 三里塚芝山連合空港反対同盟が「強制執行との闘いはいよいよ本番を迎えます。天神峰現地に駆けつけよう!」と呼びかける状況のもとで、全学連、東京西部ユニオンなどが参加して今回のカフェがもたれた。
曇り空のもと寒風が吹く中、熱いコーヒーと菓子でひとしきり歓談しながら、この間の座り込み、泊まり込み、深夜・未明の周辺監視・巡回活動の報告を受けた。

1990年に出された反対同盟パンフ。天神峰現地闘争本部に対する国家権力の卑劣なだましうち封鎖に対し、雪の中で夜を徹して反対同盟が実力抗議闘争を闘った記録。明け方には機動隊との大乱闘になり、盾やヘルメットが次々とはがされ宙を飛び、引き倒された機動隊員に鉄拳制裁が下された。堪え切れずに泣き出す隊員も

決戦本部長の太郎良陽一さんは、反対同盟が1990年2月に発行したパンフ「現闘本部だましうち封鎖を弾劾する」のコピーをこの日の学習資料として参加者に配った。
同年1月15~16日、政府・運輸省は天神峰に建つ反対同盟の現地闘争本部の封鎖を強行した。その手口は、前日の午後2時に「家宅捜索」と称して機動隊が突入して同盟員を排除して占拠し、翌朝に運輸省に引き渡して封鎖を行うという悪らつな手口だった。
当時反対同盟は、本部封鎖攻撃の切迫に対し「逮捕覚悟で全員籠城」の決意を固めていたが、不意を打たれた形で「権力の卑劣さをもう一歩よみきれず、急襲と封鎖を許してしまった」(パンフより)。
この一冊の中に、当時の怒りと悔しさ、さらに強固な団結と勝利の展望が反対同盟員一人ひとりの生の声で語られている。
太郎良さんは「今日はちょうど同じ1月15日。32年前の闘いを学ぼう」と呼びかけた。この一部を読み合わせして、国家権力・機動隊との実力闘争を具体的にイメージしながら、来る決戦について参加者が語り合った。婦人行動隊の木内敦子さんは、当時幼かった長男も現闘本部内にいて機動隊の襲撃を受けて強制排除され、長男自身が国家権力への怒りを心に刻んだことを語った。
雪が降りしきる中を徹夜で抗議して闘った20時間にわたる反対同盟の闘争を追体験し、参加者はあらためて三里塚闘争の正義性を確信して意見交換しながら、市東さんの農地を実力で守り抜く決意を共有した。

市東さんが「衣かつぎ」を差し入れ。「うまい」の声が続出した(写真上)。東峰開拓組合道路で畑を見に来ていた萩原富夫さんと出会う。左は木内敦子さん(写真下)

市東孝雄さんが農作業の合間にカフェを訪れ、「衣(きぬ)かつぎ」(蒸かしたてのヤツガシラの小芋)を差し入れた。この時ばかりは全員が討論をやめて芋の皮をむいてほお張り、大地の恵みの旨さを堪能した。
いったんカフェを閉じた上、参加者は旧小見川県道をはさんで対峙する機動隊の宿舎の周辺の踏査を行った。東峰開拓組合道路を進むと軽トラを運転する萩原富夫さんと出会う。萩原さんの畑の周囲を歩いて、機動隊宿舎を間近から観察したが、格子がかかる窓は閉ざされて中の様子は窺い知れない。
国家権力・警察は、不意打ち、だましうちなどの卑劣な手口を躊躇なく行うことを肝に銘じながら、一同は1月29日に再び天神峰カフェを開くことを確認し、再会を約束した。
「安保政策の大転換」を叫び成田の軍事空港化を狙う岸田政権に対する怒りを胸に、現地では寒さとも戦いつつ座り込み、泊まり込み、不寝番、巡回の態勢が続けられている。(TN)

 

萩原さんの横川の畑から機動隊宿舎に接近し実地調査

スケジュール

◎空港周辺一斉行動 1月22日(日)午前8時30分 市東さん宅離れ集合

◎天神峰カフェ 1月29日(日)正午 市東さん宅離れ集合

◎2・5天神峰現地闘争 2月5日(日)午後1時 市東さん宅中庭集合 集会後、空港へ向けてデモ

◎空港拡張差し止め裁判(旧称、第3誘導路裁判)3月3日(金)午前10時30分開廷 千葉地裁

◎3月26日(日)芝山町での集会

市東さん宅離れ前で熱いコーヒーと菓子で歓談する参加者。自己紹介、闘争経験、逮捕経験などで世代をこえて話が弾んだ

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